11.《ネタバレ》 主演の二人がまあ身体を張ること。殴り合い、よく走り、川に流され穴に落ち。鎖で繋がれた状態でのアクション、さぞや体力消耗したことと思います・・。 この映画、印象的なのが画の力が高いということ。なんというか、カメラがスムーズでこちらの目線も滑らかに動くのです。走る、飛び降りる、殴る、動きは多いけれど近年の作品より画面がずっとがくがくしないので疲れない。川の激流下りや泥穴からの這い上がりの場面では、彼らの疲労や腕輪による手首の痛みまで伝わってくるような臨場感。こういうのって実は凄い技術力なのでは。 カーティスもポワチエも名演技。命運を共にした者同士の絆が胸熱なラストへと昇華。またイイところでナイスキャラの保安官もきちんと登場して締めます。地味ながらも良作。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-07-10 01:03:23) |
10.《ネタバレ》 50年代のアメリカ、白人黒人と現代の日本に生まれた私には計りかねない状況で製作された作品です。 素直に面白いと感じました。白人と黒人の二人の脱獄犯たちの会話や彼らと接する人間達にも鋭さがあり、また緩みというものがなく、画面にはどこか気を抜くことのできない緊張が常に漂っています。 ただ二人に芽生えていく絆の描かれ方が少しチープで説明的だと感じてしまう所はありました。それでもカレンの歌うあの歌と二人と保安官とが清々しさと共に集うラストに今までなかった緩みを私は見たように思います。 【なさんな】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-12 22:49:03) |
9.人種差別のきびしい一昔前の米国南部で、白人と黒人を手錠でつなぐことはありうるのだろうか。最初は疑問に思ったのだがユーモアだと言う。そのユーモアとは仲の悪い者同士を鎖で繋いでおれば決して脱走しないだろう、いや例え脱走してもうまくいくはずがないというものだ。ある面なるほどと思うがそこがまた映画のテーマでもあるのだ。結果的には鎖が切れても繋がれていたとき以上の友情が生まれるのだが。ミッドナイトランほどはおもしろくはないが、人種差別問題という点でそれ以上の価値がある映画かもしれない。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-12-17 19:33:37) |
8.《ネタバレ》 『網走番外地』など、多くの映画にそのシチュエーションを真似される、ユニークな状況設定が見事。そして、それによって人が繋がっていく様を、感動的に描いている。 この映画は、そこに人種差別というテーマを与えて、逃走途中で出会う人たちとのドラマを含め、黒人差別への批判を描いているように見えるが、実はその本質はそんなところを超えた、人のつながり(友情と一言で言っちゃうとチンケだが)を描いているのだと思う。 実際、終盤にあらわれる「繋がっているんだ」のセリフには、泣かされた。が、ホント言うとこのセリフ、列車から下りた後に出てきたら、号泣していたと思う。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-02-09 23:39:34) |
7.《ネタバレ》 男二人の脱獄モノ。結構好きなジャンルなんです。大体が、いがみ合いながらも次第に友情が芽生えるというお約束の展開になるのですが、それでもこの二人の男が魅力的なら何度同じ設定の映画を観ても面白いと思えます。粋でクールな別れ際、ホロリとさせられる別れ際など、二人の男がそれぞれの道を行くラストの別れ際はこのジャンルの見せ場の一つとなるのですが、女の家であっさり「あばよ」と別れていく。えっ!?これだけ?と思っていたら最後にもうひと山、最後はお互いが逃げ切る唯一のチャンスを捨ててまで友と行動を共にする道を選択する。男二人が逃亡の果てに芽生える友情の物語としても十分楽しめる作品でしたが、1950年代の作品。今よりずっと人種差別が強かった時代の映画。白人と黒人が互いを思いやり、自分だけ逃げきるよりも人種の違う友への友情を取るドラマを見せる。逃亡中に出会う白人女性は当然のことをしたかのように何の疑問も持たずあの行為を正当化しようとする。この映画の人種差別への批判でありメッセージであるように感じられました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-22 18:36:37) |
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6.題材も内容もよく、二人の泥臭い演技もよかった。まさに小品という感じの映画ですが、シンプルにいいと思いました。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 7点(2009-06-24 22:12:49) |
5.《ネタバレ》 やはり当時の社会状況から考えてこの内容は相当斬新だっただろう。手錠で繋がれた黒人と白人の二人はまさしく本来あるべき姿。心を開いて向かい合えば、これほどの友情が芽生えると言う監督のメッセージは素晴らしい。婦人が嘘をついた辺りからニューシネマっぽくなったが、死ななくて良かった。ポワチエの歌も良かった。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-03-28 12:27:32) |
4.《ネタバレ》 ニヤけた女ったらしの印象が強いトニー・カーティス氏の、これほど真摯でストレートな熱い演技を観られるとは思ってもみなかったです。いかにも低予算で製作されたとおぼしき、ザラザラしたモノクロ画面の映画だけど、粘度の高い穴から這い上がる時の「ヌルヌル感」や片方から強引にひっぱられる瞬間の手首に生じる痛みとかがリアルに伝わって来ました。いがみ合っていた二人のキャラクターが巧みに作られているからこそ、ラストの汽車に乗り損なうシーン、握り合った手のクローズアップに大いなる感動が生まれてくる! 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-06-24 10:44:25) |
3.人種を超えた友情を描いているのはもちろんのこと、囚人の命さえ軽く見る人狩りにリンチという蛮行をも取り上げている辺りは、いかにもスタンリー・クレイマーらしい。さらに保守的な南部の人々にも悪玉と善玉とに色分けしており、なかなか厚みのある人物描写。その一方、ありきたりなラブドラマをヤマ場に持ってくる展開には、ちょっと興醒め。しかも、子供を一人残して囚人と母親の逃避行?ってオイオイ。まぁしかし、シドニー・ポワチエとトニー・カーティスの、ドロドロかつ危険度の高い好演も手伝い見応えのあるサスペンス映画にはなっている。 【光りやまねこ】さん 7点(2004-08-24 11:33:58) |
2.黒人と白人の関係を描いた映画ということはほかの方のレビューにあるとおりなのだが、この映画ではシドニーポワチエの、いつも見せる冷静さがないぎらぎらした演技が印象的だった。 【HK】さん 7点(2004-08-20 23:23:14) |
1.シドニー・ポワチエとトニー・カーティスの掛け合いと心の変遷がよく演出されていた。人種差別の空しさと男の友情の爽やかさのコントラストが見事でした。 【権蔵】さん 7点(2002-11-09 09:45:39) |