29. エンターテイメントでない映画でも観る人にしか薦められないかも(デニーロの演技は十二分にエンターテイナーしているが)。そもそもスコセッシ監督はボクシングは好きではないらしいし、タクシー・ドライバーやケープ・ファイアーでも同様に、観客が主人公に共感することをはなから拒否している。「こんな生き方俺にはできねー!」とつぶやきつつ観るのが正解。ちなみに公開当時少年漫画誌でこの映画が巻頭特集となって絶賛されていた。今考えると信じられない。 【さとし@快投乱打】さん 7点(2003-06-09 15:42:58) (良:1票) |
28.現在のところ唯一、試写会で観た作品としても記憶に残っていますが冒頭のオぺラ「カヴァレリアルスティカーナ」間奏曲をバックにリング上でシャドウボクシングをしている孤独な姿とカメラのストロボがたかれるシーンが主人公をイメージしているようで印象的でした(昔の記憶なので違っていたらすみません)。人生を、生き方を花火にたとえることがありますがスローモーションでたかれるストロボ、しかもモノクロームの陰影は激しく狂おしく、かつ求めても理解されることなかった主人公の人生だったように思えます。相手を受け止めることも大切なのに、力尽きるまでパンチを繰り出すことでしか安心できなかった脆さと哀しさは他人事ではないかも。デ・ニーロは演じるというより本人になってしまった。凄い。突然カラーになるシーンは主人公の至福の時間なのでしょうか?。改めてビデオで観たいと思います。 【天地 司】さん 7点(2003-04-28 17:08:59) (良:1票) |
27.《ネタバレ》 2度目の鑑賞。 かなり昔、テレビで観て以来。 何といってもデニーロの体型を見事に変えてしまった役者根性ですよね。 でも話も面白い。 八百長する前の、いい男のボクサーをボロボロにしてしまうとこがスゴイ。 若い女をモノにして、俄然、野獣のようなボクサーになります。 そしてチャンピオンになると、精神異常者みたいになってしまうデニーロ。 その演技もスゴイ。 デニーロの見せつけた役者根性が凄すぎて、後の俳優は、彼を特別視して、 後に続かなかったんじゃない? 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-09-09 21:02:06) |
26.ナントカという、「ゴッドファーザーPart3」のラストでも使われていたクラシックのテーマ曲がいい。熱いストーリーの清涼剤というか、動に対する静というか。 実在のジェイク・ラモッタも、それを演じたロバート・デ・ニーロもすばらしいのですが、おそらく「伝記」をできるだけ忠実の再現したせいか、ドラマとしての盛り上がりは今ひとつな感じ。当人はごく最近までご存命だったらしいので、それも仕方がないか。 しかしこういうデ・ニーロを見ると、やはりスタローンとの対決を見たくなりますよね。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-20 01:53:08) |
25.白熱したボクシングの映画、では無くちょっとした狂気にさいなまれる男の話。 自業自得による寂しさ悲しさを上手く表現している。主人公に感情移入はとても出来ないが、この感覚は分からないでもない。 【simple】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-11-02 23:11:00) |
24.そもそもボクシングは究極のストイックなスポーツだがこれと掛け合わせたデニーロアプローチが恐ろしい。 極限の体重差を造りモノクロームの肉体シルエットが際立てる。 ストーリーは実在ボクサーをモデルにしており少々お地味だがタイトル通り猛牛のような人間のドラマ。 アカデミー男優賞納得のデニーロ×スコセッシの芸術作品。 |
23.《ネタバレ》 荒らくれで嫉妬深いダメ人間だけど「怒れる牡牛」の異名を取るボクサーをデニーロ怪演。常に減量と向き合う現役時代の締まった体と引退後のでっぷりしたお腹、体重差を絞り出したその役者魂に脱帽です。米アカデミー最優秀主演男優賞受賞、デニーロの代表作に。アニキに引けを取らない横暴ぶりを見せる弟にジョー・ペシ、乱暴な夫に振り回されたあげくDVを食らうブロンドヘアの奥サマにキャシー・モリアーティと脇を固める俳優の好演が印象的でした。モノクロ調が物語に重みを加え、いい味を引き出していたと思います。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-31 02:13:22) |
22.《ネタバレ》 私生活は徹底的に破綻しているけれど、それでもリングのなかでは輝いていたボクサーの栄光と破滅を描いたボクシング映画の古典。嫉妬と酒に狂ってDVを繰り返す主人公のボクサーの姿は善くもも悪くも強烈!スコセッシとデ・ニーロのまさに黄金時代。白黒映像で描き出される、どこか乾いた狂気の世界はそれでも生きていく男の生々しいエネルギーに満ち溢れている。それに、今では既に伝説と化しているデ・ニーロのあの体重差はやっぱり見事!そこまでするかってくらいの役者魂が、主人公の狂気に見事に憑依している。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-04-30 16:09:29) |
21.ダメ人間を、ダメ人間ということなく描ききったバイオグラフィー。スコセッシの映画大好きさが少々過剰ともいえる演出をさせているが、目線そのものは極めて冷静である。ダメさをとことん描いている。ラストの「now I can see」はもちろんジェイクのことではあるまい。彼が目を開くことは有り得ない。だとしたら誰なのか? 観客だろうか。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-19 23:10:53) |
20.ボクシング映画はあまり好みではないけど、この作品は何度も観ちゃうんだなあ。スコセッシは実在のラモッタをリアルタイムで観ていただけに、単なる伝記物ではなく彼の栄光と没落を一大叙事詩として再現してくれました。同じブロンクス出身だけに思い入れも深かったのでは。キレるところはキレるけど、ジョー・ペシが他の出演作に比べると冷静な役柄でいい味出しています。ペシとデ・ニーロの掛け合いシーンは、まさに名優同志のシンフォニーという感じで魅了されました。ボクシング・チャンプから芸人になったと言えば、日本ではガッツ石松ということですかね。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-15 23:20:33) |
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19.うまくやっていけない奴の話。それを嘲うでもなく聖化するでもなく、等身大で描いて、ほんと、どうしようもないなあ、と嘆かせるだけ。本人を普通のスピードで描き、本人が見た外界をスローモーションで描く部分がある。つまり噛み合ってないのよね。それが嫉妬という形で爆発する。嫉妬する男ってのはだいたい普通の映画の中では喜劇的要素なんだけど、この男の場合それはない。純粋嫉妬というか、それで唯一世間とつながっているの。被害妄想って言ってもいいのかな、まわりの人間が悪いわけでも、社会が悪いわけでもない、ただただこういう男がいる、ってことをネチっこく描き切っていく。弟の家に殴り込みにいくとこなんか圧巻でした。ラスト、妻にも弟にも見捨てられブクブクに太って、その無惨さはたしかに感動的なんだけど、正直、何でこんな男の人生に付き合わなくちゃいけないんだ、って感じもずっと抜けなかった。この監督の映画ではしばしば体験する気分。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-09-08 11:56:37) |
18.ジョー・ペシがいい味出してました。また、よく耳にするデニーロの役者魂、これまたぶったまげました。ポッコリお腹は忘れません。観ていて、どこか、ほのかに悲しい気持ちを抱いてしまいます。そんなとこもグッドな作品です。 【アンリ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-18 04:07:09) |
17.《ネタバレ》 はじめっから物語にひきつけるのがうまくて、主人公の感情の動きに入っていけた。 ボクシングの映画でありながら、引退後の生活も描いているところに好感をもてた。 【elly】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-13 23:53:51) |
16.挨拶とはいえ、誰とでもキスしすぎだ。あれなら僕だって妻を疑うし、弟を半殺しにするだろう。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-18 16:49:31) |
15.同じボクサーの伝記であるALIや同じスコセッシ監督の伝記映画アビエイターよりは良かった。デニーロのカリスマに依る所が大きいのだが。あまりにも短気で不器用で、力に翻弄され幸せだと感じようと思えば感じられる状況にいるのにそれに気づくことが出来ず、というより自ら拒否し道を外してゆく。決して極悪人では無いが必要以上に咎められることにより人間不信の極地に陥り周囲との溝を深めてゆく悪循環。タクシードライバーよりも同情を集めることの出来る題材でまたエンターテイメント性も優れていて同種映画では最高峰に挙げられる。カジノもそうだがスコセッシは夫婦の軋轢をやらせたら天下一品だね。逆にその題材が作品の印象を暗くして観客には不興を買ったりするんだけど。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-29 00:38:59) |
14.エゴの塊のような一人の男を淡々と描いているだけなので、「これが何?」といってしまえばそれまで、、、ただスコセッシの作り出す雰囲気に魅せられるとはまるんだなこれが! 【maemae】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-07 23:03:45) |
13.どんな有名選手でも栄枯盛衰はありますね。デニーロもいいけど、 ジョー・ペシもいい味出してます。 【しまうまん】さん 7点(2004-06-13 12:51:29) |
12.決してお近づきにはなりたくない、がさつで短気なダメ男の映画である。今では語り草になっているロバート・デニーロの変わり身は怖いの一言。ジョー・ペシ演じるジェイク・ラモッタの弟、ジョーイ役について公開当時、描き方に不満があるとしてジョーイ本人がUnited Artistsに対して訴えを起こしていたという逸話があるそうだ。鑑賞直後は二度と観ることはないと思ったが、日が経つに連れう一度鑑賞する気になった。 |
11.ロバート・デ・ニーロはあたりまえだが、ジョー・ペシ氏の演技にうなった。この人もほんとうに凄いと思う。エンディングまで観たあと、あらためてオープニングの「カヴァレリア・ルスティカーナ」で舞うデ・ニーロを見ると、何故か涙があふれてきた・・・。 |
10.話の方はどうものめり込めなかったけどデ・ニーロの役者としてのハンパじゃない心意気を感じました。また今度観て中身の方をもう一度吟味してみます。 【666】さん 7点(2004-01-19 00:03:39) |