2.この映画はとある女性の地獄めぐりを描いた物語。閻魔様が出てきて、一人の女性を地獄へと連れて行く。その後、幼女連続殺人事件やオウムの事件をそっくりさんを使って描写。とりわけオウム事件の描写はすごい。結構、生々しく事細かに描かれている。そして彼らを地獄に落とし、地獄の鬼たちによって責めさせる。ここは、予算の関係もあるだろーが、まるで見世物小屋のお化け屋敷のよーなチープなセットと特撮。しかし、これが逆にいかがわしく、観るものにある種のトラウマ感を与える。グロい描写もチープながらちゃんと描き、女性の裸も必要ならしっかり出す。そして監督の怒りも感じる。昔、親が子供に、地獄があるから悪いことは出来ないよって教えていた、その教えがそのまま描写されているかのよーな出来だ。チープさも含め。ただ丹波哲郎が出てきたあたりから、この映画はおかしな事になってゆく。このあたりがこの特異な監督の狂気さだろう。この映画は良識人にとってけしておもしろい映画ではない。気持ちの悪い映画だ。あたりまえだ現実の忌まわしい事件を描写し、そのそっくりさん達を苦しめる所を描写してる。そんな映画、誰もが好んで観る映画ではない。しかも描き方がきわめて非常識。そんな映画だ。いろんな意味で観たことを後悔するかもしれない。それでも観たい人は観ればいい。ただ、オウム信者には観てもらいたい。