【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-06-14 15:57:25) (良:1票) |
39.これはシリアスな映画だよ。それに本当の「戦争」を描いているんじゃないだろうか。かく言う私はやはり”戦争を知らない子供たち”なんだけど・・・ 「戦争映画」には色々あるけれど、その中の「反戦映画」には「西部戦線異常なし」を代表とする戦争の悲惨さを訴えるものが多い。もちろんそれも必ず必要だと思うけど「何故戦争が起こったか?」「何故殺し合いをするのか?」を教えてくれる映画はなかなか無いように思う。しかし、この映画はそれを非常によく教えてくれているように思われる。塹壕での敵同士の2人はそれぞれ”この美しい国で戦争が起こったことはとても許せないことだ”と思っている。そしてそれぞれ”相手が戦争を始めた”と思っている。また2人共、そうした想いを相手も自分と同じように持っていることに気づいていて、友情も芽生え始める。そしてここからがこの映画が特に教えてくれているところだと思うけど・・・そんな2人に各々次のような同じ行動をさせている。それは「何かの拍子で相手をナイフや銃でケガを負わせる」「ケガを負わされた方は『痛い』といってその痛みに顔をゆがませる」「そして『よくもやったな、殺してヤルー』と叫ぶ」というものだ。これらの行動を2人に同じようにさせている。そして結局2人は、相打ち的なことをやって死んでしまう。つまりこの映画は、戦争の起こる大きな要因には「単純に、肉体的に、痛い目に遭わされると相手を殺したくなる」ということ等、当人達が本能的に自らの行動としてやっている面がある、ということを教えてくれているのではないだろうか。 【メロメロ】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-03-18 01:50:09) (良:1票) |
38.《ネタバレ》 さまざまな民族の対立により泥沼の内戦状態へと陥ったボスニア・ヘルツェゴヴィナ。危険な戦場に緩衝地帯として設けられた無人の塹壕に、ふとした手違いから対立する二人の兵士が取り残されてしまう。少しでも身を乗り出せば敵対する陣営から攻撃を受けてしまうという絶体絶命の状況の中、さらなる危機的状況が明らかとなる。セルビア人が仕掛けた地雷の上に置かれた、ボスニア側の兵士の死体が実はまだ生きていたことが判明するのだ。少しでも身体を動かせば三人とも即死。行くことも引くこともままならぬ状況の中、三人のストレスはどんどんと膨れ上がり一色触発の危険な状態へと向かい始める。事態を把握した国連軍も更なる紛争拡大を恐れるあまり事なかれ主義に徹し、正義を振りかざしながらも本音では刺激的な映像を求めるマスコミは事態を更なる混乱へと陥れてしまうだけだった。果たして彼らは無事にその緩衝地帯から生還することが出来るのか?シニカルな笑いとともに綴られる、そんな極限状況に追い込まれた三人の兵士たちの騒動を描いた戦争ヒューマン・ドラマ。低予算ながら、優れた脚本の力で最後まで緊迫感とブラックな笑いが途切れないなかなかの秀作でありました。三人の名もなき兵士たちの諍いをメインのドラマとしていながら、これってボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の縮図として読み取れるようになっているのですね。銃を手に取った側が銃口で相手を脅しながら代わる代わる自らの主張を宣言する微妙なパワーバランス、騒動を止めようとしながらも積極的に関与しない国連、平和の使者のように振舞いながら結局は他人事でしかないマスコミ、そして最後地雷の上に寝かされた当事者は動くことも出来ずその場に取り残されてしまう…。まさにこの紛争の本質を突いた、シニカルで深いラストでした。冷戦終結後、各地で勃発した民族紛争を考える上で真に観るべき価値のある作品と言っていいでしょう。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-10-06 23:39:45) |
37.《ネタバレ》 紛争・戦争の愚かさ・マスコミのバカな使命感・平和より対面を優先する国連の様子などを、変にドラマティックにならず、リアルに描いていました。戦争の悲惨さを強調した内容や涙を誘う的な展開ではないのが逆にこわかったです。ラストの、地雷の上に取り残された男の存在が、関係のない民間人や、意味もわからず武器を持たされて戦っている人の象徴のように思えました。あの人は、紛争を巻き起こした国、そしてマスコミと国連、つまり「現代」という時代に命を奪われる、ということですね。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-12 08:53:08) |
36.2001年公開のヨーロッパ合作映画。ボスニア紛争の前線地帯にある無人の塹壕(=No Man's Land)で起こったとある事件を巡るブラックコメディ。ボスニア・セルジア・国連・マスコミ…様々な人間が寄ってたかってもこの小さな事件すら誰も解決できない。地域紛争・民族紛争の“どうしようもなさ”を本当にどうしようもない出来事を通して切り取った佳作だと思う。そして、事件の当事者の一人である兵士が終盤に叫んだ台詞こそがこの映画の核心なんじゃないかな。 「ハゲタカが群がって…俺らの悲劇はそんなに儲かるか!」 【オルタナ野郎】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-07 22:13:54) |
35.《ネタバレ》 当事者、紛争、国連、マスコミの縮図が描かれています、ベタな感動物の方が後味がよいかもしれない。 【ないとれいん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-06 14:26:48) |
34.《ネタバレ》 シリアスな内容で、誰もふざけていなくて真剣なのに、なぜか滑稽で面白い戦争映画でした。戦争という、人間にとって永遠の課題であるテーマに、映画の醍醐味であるエンターテイメント性も加え、まるでドキュメンタリーのような、かたや舞台劇のよう感じました。反戦への思い、国連の低能さ、マスコミの非常識さが、分かりやすくストレートに伝わってきます。BGMが一切無く、緊張感漂う空気が最初から最後まで続いています。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-03 19:37:07) |
33.《ネタバレ》 一兵卒の絶望的な状況で、周りにどんどん関わる人が増えてきて、国際的な事情も巻き込んで、ととても大きい展開と、ちんまりした場面。 これに重いテーマがドーンと乗っかるあたり、この手の映画の醍醐味です。 戦争を欲のために世界大戦をすることのように直感的に勘違いしている日本を含めた東アジアの人間には衝撃的。 人間、欲程度の事ではそうそう戦争は起こしません。じゃぁなんでこんなことになるの、と考えさせられる貴重な一本。 コメディではないような気が・・・。 【黒猫クック】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-24 13:21:51) |
32.現代を一つの設定としてうまく言い当てるのも映画の仕事。美しい田園が広がる中、背中に地雷を感じて微動もできず、便意をこらえつつ横たわり続けるという状況に、“現代”が、単にボスニア・ヘルツェゴヴィナという地域を越えて、言い当てられている。この切迫感と、それをうんざりしている気持ちとがまぜこぜになった心理状態。セルビア兵とボスニア兵が、互いに銃で脅して「戦争は俺たちが仕掛けた」と言わせ合うあたりの笑いも苦い。国連もマスコミも最後の裁き手としては登場しない。ただ遠雷が聞こえてくるだけ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-06-12 12:10:00) |
31.敵と1対1という極限の状態の中に笑いのエッセンスを少し加え、国連の平和維持軍の在り方について問いただし、戦争の無情さを描いた、見る者を引きつける映画でした。たいていは戦争を茶化すか、または非情な場面のみを映すかだけなんですが、この映画のバランスは絶妙です。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-17 17:57:38) |
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30.こんなに戦争を愚かに感じた映画はありませんでした。 戦争をさせられている人がそうなのではなく。 戦争自体が、あまりにも、くだらない愚かなものだなぁ、と思います。 コメディだったのか。。。 【猿の腰掛け】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-08-06 17:54:11) |
29.戦争を思いっきり皮肉ってますね。国連も名前だけでな~んもできない。ニューシネマを思い出すような救いのないラスト、このモヤモヤ感がたまりません(笑)結局戦争っていうのは子供のけんかといっしょでふとしたことで起こってしまいしょーもないことで人を殺してしまうんですよね。終わり方も戦争ではよくあることで仕方のないことだと思えば、、、監督の撮り方は上手いなぁ。。 |
28.あと味悪すぎます。でも、ハッピーエンドにならないからこそ、この映画は価値があるのかなと思います。戦争の悲惨さが口で戦争反対といわれるよりも、ずっと共感できます。でも、見てすっきりする映画がおもしろい映画だと考えている人は、この映画見てはいけない。 【まにまに】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-02 14:12:56) |
27.《ネタバレ》 監督の思想や映画としての存在意義は、かなり高水準。教科書的な映画であると思う。だが、正直、こういう尻切れトンボな映画って嫌いです。ある意味ずるい。頼むから、解決してくれ(ハッピーでもアンハッピーでも)。でも、あの地雷男が助かる方法は、本当にないのかな。例えば、①男と地雷の間に板をはさむ。②男の隣に頑丈な鉄箱を設置し、すばやく転がる。③・・・、うーん、あと思いつかない。 【ぱんこ】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-10-10 22:10:06) |
26.戦争はいけませんという事だけは分かりました。 【たま】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-22 21:46:36) |
25.善玉も悪玉もなく、自己中心的な正義と盲目的な憎悪が相乗して悲劇にいたる。場を収めようとしていた人間がもっとも悲惨な末路をたどる。これは戦争と、あらゆる争いの縮図。個人的には、戦争映画とはこうあるべきだと思う。 【no one】さん 7点(2005-01-15 18:13:32) |
24.兵士同士の子供じみた擦り合いが、戦争の正義のなさを物語る。救いのないラストだからこそ、戦争の理不尽さを思い知らされる。イラクを見よ!アジア杯、そして五輪で彼らの代表であるサッカーチームが大活躍。スポーツは平和の象徴であり、希望の光になりえるのに。。・・ユーゴからはそれすらも奪われた。選手の無念はもちろん、戦禍に打ちひしがれた国民の悲しみ。そして、ぼくの寂しさ。全盛期のストイコビッチやサビチェビッチをアメリカの地で(ぼくはテレビで)、見たかったんだ。その真実がこれ??悲しくて、本当に残念でならない。 【れこば】さん 7点(2004-09-12 11:14:06) |
23.監督の撮りかたがいいのかとても観やすい。人間の愚かな部分を描いてる感じ。結末はちょっとそんな終わり方かよって感じ。いい映画です。 【ばかぽん】さん 7点(2004-09-12 06:26:08) |
22.「あんまりおいしくないけど食べて」と出された料理がほんとに不味かったときと同じ心境になります・・・。 【tetsu78】さん 7点(2004-09-09 22:32:03) |
21.国連の現場指揮者が良い人なのが救い。あの後、記者と飲みにでも行ってデキちゃうのかな、なんて妄想は置いといて。地雷仕掛けられた人が、ウンコしたくなる気持ちが痛いほど分かる。 【マックロウ】さん 7点(2004-06-15 13:50:01) |