1.リメイク(?)前の「きけ、わだつみの声」とどうしても比べてしまうのですが、「1995年に観てもらうための努力」というのは、良くも悪くも感じますね。前作では学生たちは「本を読めない」「勉学を続けられない」と苦悩するところから、戦場の現実の中に叩き落されていくが、本作では「ラグビーができなくなる」から始まるんですね。たぶん、前作の方が戦時中の大学生の本心であったと思います。実際、戦没学徒兵の手記はそうですからね・・。でも「つかみ」はとにかく、内容はがんばっていると思います。ただ、やはり前作の方が、実際の戦争を体験された方々が作って・演じているのでリアルではあります。比べちゃいけないんでしょうけど、、前作が偉大すぎるんですよね。学徒といえば「人間魚雷回天」という名作もありますし。でも90年代にこの作品を作ったスタッフ・役者さんたちは立派だと思います。2010年代には・・もう、この作品のレベルもムリかも・・。 (仲村トオルはこの役、当たり役だと思う。)