1.《ネタバレ》 冒頭から、船に激しく揺られるキートン。
外に出てみると、子供二人に奥さんが。キートンもついに結婚して一家の主になったんだなぁとか思っていると、その主の手で自らのマイホームを全壊させてしまう。
このシーンをよく見ると、船体で壁を壊したところまでは家はそのままですが船が家から完全に出たところでガラガラドッシャーーン!!・・・と、何とも絶妙なタイミング(笑)で崩れ落ちる様はもはや職人芸。
船の作りも、橋をくぐるための工夫が施してあったりとなかなか面白く、また最初に橋をくぐるシーンなんかは橋脚が重なる角度でカメラが据えられているために、壁に激突するんじゃないかと思わせるように撮られていたりと、こちらも芸の細かさが見てとれます。
後半の荒波の場面では、ムルナウの某傑作には及ばないものの、荒波に揉まれながら奮闘するキートンは相変わらず面白いです。
最後、全く見知らぬ土地に上陸してしまい、「Where are we ?」と奥さんに聞かれ、「Damfino」と答えなかったのはエライ。一家の主としてそれはないか。