2.《ネタバレ》 明と高麗、それに元、3つの国が出てきますが、ストーリーはそんなに複雑でなくて良かったです。
明と元は仲が悪い。明と高麗もうまくいっていない。
じゃあ元と高麗で力を合わせれば良いのに、その元と高麗の優秀な武将達が殺し合う物語。悲しいのは、明の知らないところで、明とうまくいっていない二つの国が殺しあっているという現実です。これが戦の不思議。
もちろん、そこには『明の姫』というキーパーソンがいるわけですが。
『元から明の姫を救い出し、明に送り届ければ、明と高麗の関係修繕のきっかけになる。』
それはまあ、そうなんですけどね。
まるでいじめられっ子が、いじめっ子に気に入られるために、他の子とケンカをしているようで虚しい。
だからでしょうか。
最初から最後まで、登場人物の誰とも、心でわかりあえないのです。
もちろん、どの人物も個性的で魅力ある人物です。
将軍や、将軍の右腕のような武将も強いし。元奴隷のソヨルは鬼神の如き強さだし。アン・ソンギ演じるタイセイは沈着冷静なスナイパー。将軍や姫に噛み付くタイセイの弟も、なかなか光る脇役。
これだけの武将が、生き残るためにひたすら戦い続ける物語。
結末はともかく、その過程は大変見応えがあります。
ただ願わくば、もう少し力を合わせて、知恵を出し合ってほしかった。
それにやはり多勢に無勢ですね。
どんなに個人が奮戦しても、結局みんな死んでいく。辛いです。あんなに強いのに。
正直、みんな死ぬってわかっていたら見なかったかもしんないです。
なんだかんだ言って、姫を無事に送り届けて、高麗に帰るのだと、ずっと願っていました。