31.《ネタバレ》 井筒さんの言動がどうかと思われることが多いんで、ちょっと引き気味に見たんですけど、案外と正統派のラブストーリーに一応は出来上がっていて、それなりに楽しめたし、
後味も悪くなかったです。やっぱり純情なエリカ様の魅力は最高ですw。
敵対する二つの側に属する恋人同士ってテーマは古典的で、なおかつ魅力的ですよね。
ただ、商業映画で露骨な政治的メッセージを詰め込むってのは、ある意味監督として自殺行為だと思うし、なおかつそのメッセージを映像ではなくて登場人物に語らせること自体、映画監督の能力疑います。
あと、誰でもどんな中立的な立場から見てもはっきり嘘だとわかる嘘をついちゃまずいって。
「日本が植民地化したせいで、朝鮮は二つの国に分かれた」って、どこからそんな言いがかりが出てくるやら。
日本が降伏した時点で韓国は分裂してませんでした。分裂したのは、ソ連が一方的に中立条約をやぶり韓国まで攻めてきて北半分を占領し、そこに傀儡政権を立てたから。
これが、単純なる歴史的事実。もし、ソ連と金日成一派が攻めてこなければ、韓国全土はアメリカに占領され、そのまま平和裏に統一した独立国家になっていたはずです。
悪くない題材なんだけど、作った監督がわるかったんかな。
モンタギュー家だけを悪者に描いたら、ロミオとジュリエットは名作にならなかったと思われ。
平成22年8月23日追記
廉価版でDVDを購入したので、監督達のオーディオコメンタリーを聞きながら鑑賞しました。
邦画でありながら、日本でない、あるアジアの一国の人々の視点や受けのみを重視する監督って、どうなんでしょう。この人がこれからも邦画の映画監督として生きていくつもりなら、もう少し、自分は何者であり、どういう人たちを対象に映画を作ってるか意識したほうがいいんじゃないかな
2024年10/29 久々にって、10年以上か、ほとんど捨てる前のラスト一回ぐらいの気持ちで鑑賞。
やっぱり若い頃に頭が固まって、それに反する情報を一切受け付けなくなった人間は、どうしようもないねえ、この監督。
上記に付け加えるならば、冒頭近くで前世紀最大の殺戮者の一人(自分的は、ヒトラーやスターリンより上)の毛沢東を、崇め奉る高校教師を無批判で登場させ、その思想を代弁させる。
もう、この時点でこの映画 くそなんだが。(別に監督がその思想を代弁してるわけではないと言われそうだが、同じことをヒトラーとナチズムで許されるか考えてみればわかると思う)
というわけで、予定通り廃棄できればいいんだが・・・・
おぼこい感じの沢尻エリカが実にいい・・・・・ あんな娘がいたら自分だって国籍を超えてと思わせる説得力はある。
ということで、何回も捨てようと思ったDVDをまた保持するはめに。