2.ジョン・タトゥーロの「天井桟敷のみだらな人々」を先に観てしまっていたので、亜流のイメージはちょっとぬぐい切れないです。で、どっちが上かと言うと残念ながら政治色を廃した「天井桟敷~」の方に軍配が上がる。ただし入れ物を借りて来てはいるけど言いたいことは全く別の映画だとは思うので、パクリとは言いながら上手くやったな、という意味では褒めてあげたい。個人的に、ティム・ロビンス&スーザン・サランドンのやることは一通り支持したい気持ちはありますが、政治色をこれだけ前面に打ち出しながら、外面だけゲイジュツの形を借りるというのは方向性としてちょっといただけません。上演にこぎつけるまでの経緯もお約束っぽくて意外性に欠けています。ただもう、ビル・マーレイの演技があまりにも素晴らしかったのでうっかり泣かされてしまいました。劇中で上演されていたお芝居自体はとってもいい作品みたいだったので、どちらかというとそっちの方を観たいです。