6.昔の作品は公開当時にみたら,もっと衝撃や新鮮みがあっただろうに,昨今のいろいろな作品の味を知ってしまった後に見るのは,作品にとっても鑑賞者にとっても残念なことですよね,としかたのないことを考えたり。緩急のつけかたが古くさいなあと思ってしまう自分が哀しいっす・・・。ラストが,「ブラッド・ダイヤモンド」の主人公(ディカプリオ)の姿と重なりました。つけたしみたいだけど,ショートヘアのイングリッド・バーグマンがかわいくて,ピラーがかっこいいですね。 【さそりタイガー】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-23 23:07:48) |
5.スペイン内戦を素材にしたヘミングウェイの小説の映画化。内戦終結から間もない1940年に発表されたこの小説を、早速映画化し、43年に公開、ってんだから、ものすごーくタイムリー(しかも実際は、内戦が終結したというより、戦火が第2次大戦へと拡大したのがこの時代)。ということを思うと、意外におとなしい作品、という気もします。打倒ファシスト!みたいなプロパガンダ色は感じられず、ベストセラー小説をそのまんまスペクタクル映画に焼き直してみました、というノリでしょうか。細かいことは抜きで、とりあえず戦争映画だからスペクタクルです、恋愛もあります、ちゃんとスターを起用してます、どうかよろしく、と。ハードボイルドな原作に比べると、やはり映画の方はいかにも軟派な感じで、愛想のよい作風。主人公ロバート・ジョーダンから受ける印象も、「ひたすら行動の人」と言う感じではなくて、結構ベタベタな恋愛シーンを繰り広げてくれちゃったりする、人間的なオジサン。恋愛ありアクションあり、まさに娯楽作品の王道、な訳ですが。ただこの映画、原作の細かいエピソードやらセリフやらを、あまり深く考えずにバカ正直に脚本に取り入れちゃったりしていて(細かくない所はカットするくせに)、ちょっと節操が無い気もします(そのエピソードなりセリフなりが、原作においてどういう意味を持つのか、映画の中でどういう意味を持たせるのか)。もうちょっとオリジナリティを発揮しちゃったりしてもよかったんでは・・・。ところでこの作品、観ているとどうしてもクーパーとバーグマンの二人に視線が行ってしまうのですが、何しろこの二人以外は皆、顔に薄汚れたメークをして、岩肌みたいな顔の色してるもんで、まるで保護色。まるでカメレオン。二人が目立つというより、二人以外が目立たないのです。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-14 23:03:01) |
4.あぁいう状況でめぐり合ったというのが、まずかわいそうだし、だからこそ燃え上がったというのもあったのかな。健気なバーグマンが見ていてかわいそうだったな。でも愛してる、好きよと、尽くされてもあの状況では充分応えてやれないだろうに。だけどバーグマン、短い髪でも美人である。映像が暗くてまた出てる俳優さんたちの顔が黒光りしてて、見づらかった。少し残念。 【fujico】さん 7点(2004-05-11 22:24:59) |
3.165分の完全復元版で見ました。いやぁ、長かったです。スペイン戦争についての映画、というよりアメリカの義勇兵とスペイン娘の恋愛映画として良かったです。クーパーは大人だし、バーグマンは一途で可愛い。有名なキスシーンはもとより、ラストの別れのシーンが最高。自分が死ぬのを分かっていても、マリアを助けるために彼女を説得する。そのセリフとバーグマンの必死の表情にやっぱり泣かされる。うまいんですね~、バーグマン。美しいバーグマンはもとより、クーパー、パブロ、ピラーとアップのショットが多いです。美男美女のアップにうっとり・・・ 【キリコ】さん 7点(2004-03-04 14:32:34) |
2.文豪アーネスト・ヘミングウェイの同盟小説の映画化なんですが、小説の方は読んでないのでなんともいえません。まあ、元々映画と小説を比較してどうのこうのとは毛頭思ってもいないのでいいのですが、やはり有名な作品なのでいずれは読んでみようと思います。さて、肝心の映画の方ですが、結構良かったと思います。個人的には、戦争を恋愛を混同して描くのはあまり好きではないのですが、この作品は近年の戦争恋愛もののように戦争だか恋愛だかのどちらともなくあやふやに描いてるのではなく、激しい愛情を描きながら戦争のもつ不条理さもバランスよく描けていると思います。 |
1. 当時のハリウッドが総力を挙げたにもかかわらず、アーネスト・ヘミングウェイ原作には遠く及ばない出来。まぁ、ジョーダンという人物像を思想的に掘り下げるなんて当時は到底無理な話だったろうから、仕方ないと言えば仕方ない。ココは原作と切り離しての鑑賞が吉ってことなんだろう。ジョーダンを演じたクーパーは余りに老け過ぎだが、原作者の御指名じゃやむを得まい。まぁ、嫌味無く好演してるかな。バーグマンのマリアも同じくチト老け過ぎだし、短髪も中途半端の謗りは免れないが、恋愛感情の表現力は矢張り抜群。あの伝説のキスシーンもバーグマンなればこそ。オスカー助演女優賞を得たカティナ・パクシノウのムスターシム・ピラーは、やや凝り過ぎだが確かに熱演。サム・ウッドも精一杯頑張って監督している。個人的にはアンセルモ老人を演じたウラジミル・ソコロフの手堅い助演ぶりを推したい。後に「荒野の七人」で村の古老を飄々と演じた(「ヴァイア・コン・ディオス!」)ので、顔を御存じの方もいるかと思うけど…。あと、この題名は17世紀のイギリスの詩人ジョン・ダンの詩の一節「…故に問うなかれ、誰が為に鐘は鳴るやと。そは汝が為に鳴るなれば。」からの引用だそうだ。ご参考までに…。 【へちょちょ】さん 7点(2003-11-20 16:32:12) |