1.《ネタバレ》 『こんなジャングル・クルーズは嫌だ!』みたいな作品。
何かの陰謀とか、実験とか、生物兵器とか、遺伝子操作とか、そんな雑味はいっさいなし。ただでかいワニがいた。そして人を食う。それだけの映画。なんと潔いのでしょう。
このリアルワニワニパニックの巨大ワニの存在を、地元の人間が誰も知らない。なぜならこれはB級だから。
パニック映画としては一定の水準を満たしているのではないでしょうか。
『ジョーズ』の舞台を『ジャングル・クルーズ』に変えただけですね。
ホラーやパニックにたいして新しい風を求めない私とは、とても相性が良い。
ワニの巣穴に迷い込んでからの攻防はなかなかの迫力。リアルな恐怖心を感じられます。ワニが水中に入ってスーってこっちにやってくるときの恐怖はジョーズに通じます。
ただねえ。こーゆー映画ならではの『登場人物たちにイライラ』なーんて悪習まで踏襲する必要はないんです。その筆頭はケイト。ツアー客を自分の勝手な判断で巻き込むなんて非常識。更にはツアー客に死傷者多数。自身も大怪我して、みんなにこれからどう償っていくんだい、と心配していたら、そんな彼女がピートに一言。『ツアーはどうだった?』いやいやいや!これだけ死人を出しといてその冗談!こいつまじか!
ピートはピートで会ったばかりのガイドの女性のために、そこまで命をかけるかね。
何とも理解に苦しむ人たちです。今回ばかりは二人ともワニに食べられちゃっても良かったです。