1.《ネタバレ》 虐めの自殺に親父が真相を追求する映画。ある意味、物語としてはありがちなのかもしれない。
ただ、主犯とも言える木場咲と警察のふてぶてしい態度に胸くそが悪くなる。良い意味で。
木場咲役の吉本実憂は美人だが棘がある様子を見事に演じているからこそだろう。
酒に溺れかけた親父が覚悟を決めて、酒を捨て始めた時には、さあ、ここから反撃開始だ、
この悪ガキに、いかなる鉄槌が下るのだろうかと期待が高まってしまった。
この作品こそ湊かなえの「告白」のように容赦なく子供の非力さを教え打ちのめして欲しかったが。
そうはならなかったのが残念。心理学者なのだから、そこをもう少しそれを生かした展開になれば
もっと良かったかもしれない。もう少し証拠が出てくるとか証言を得られた設定にして
心理的に追い詰める、あるいは自ら自滅させるような仕掛けがあれば最高だったのだが。
あのラストではなぜ少女が内野聖陽の家にのこのこ来た理由にならないし
ここまで証拠を残さないように気を遣い計算高く、したたかな女があんなミスをするとは思えない。
衝動的になるように仕向けたようにも見えないので絶妙のタイミングで録画を始めた意味が弱い。
最後に、どんな打ちのめされ方でスッキリ終わらせてくれるのか期待が高まって居ただけに惜しい。
そんな印象でした。ただ盛り上げ方は良く最後まで一気に見ることが出来ました。