1.《ネタバレ》 ベネックスファンでこの映画を観たのですが、最初レンタルビデオのパッケージを観て期待していなかった反動か、とても良い映画だと思いました。私の基準から言えば、ヒロインのロザリンはちょっとパッとしないかな?対して相手役のティエリは「ディーバ」のジュールのような細くて頼りがいは無さそうですが、なかなか男前に見えます。ストーリーはと言えば、古いフランス映画によくある若き逃避行モノですが、それが「ライオン」というキーワードで進んでいく所が面白いと思いました。若き二人が衝突するシーンもありますが、愛の葛藤は前面に押し出さず、最後の大舞台への前フリ程度。脇役たちが良い具合にエピソードを持っていて、映画を盛り上げて行きます。最後のシーンは、観ていてこちらが緊張してしまうほど、いい芸を見せてくれます。それにしても、ライオンの前でよくあれだけの演技ができるなと感嘆しました。ヒロインも最後は美しく見えます。満足しました。