1.《ネタバレ》 同原作の映画を巡っていて「オペラでも観てみたいな…」と思ってたトコロ、近々でミュージカル映画になってたのでイザ!と飛びつきました(いちおうオペラにもなってるらしいですが)。更に、既に舞台版ミュージカルになっていたヤツを映画化した…てコトらしくて、主役の2人はその舞台版から引き続き、かつ音楽担当がバンド「ザ・ナショナル」のメンバーだってのもまた引き続き…てコトらしいです。その一番肝心な主演がピーター・ディンクレイジ…とゆーコトで、シラノのコンプレックスが「デカ鼻⇒低身長」になってるとゆーのが最大のポイントではありますかね。ココ、全然悪くないコトだとは思うのですが、一つ考えてしまったのが、シラノの場合のデカ鼻とゆーのは(そんなレベルのは)たぶん実在し得ない…という意味ではごく「抽象的」な属性だった…と言えるかとも思うのですが、ソレをディンクレイジにフツーに演らせる…てのはより現実に則した描き方だとも思えて(なにしろ実在するのですから)ともすれば方面によっては批判もあったりなんかしなかったのかな…なんて。ただ、最後まで観ると(だからこそとゆーか)肝心なシラノの「勝利」とゆーのも、またより現実に強力に繋がってくるモノ・真に迫ったモノとして感じられた…ので、その面はたぶん効果的だった・成功だったと言っても好いかな、とも思いました。
でお話の中身としては、かなり素直に原作準拠、加えて映像は現代的なレベルにチャンと引き上げられているので、今作もまた当然の如くに全然面白く観切れましたですね。ただ一点、コレは完全に個人的趣向の範疇ではありますが、音楽に関しては私自身はちょっとしっくり来なかった…と言いますか。前述どおり音楽担当がロック・バンドの面々で、だから楽曲も全然フツーに現代的でポップなヤツで揃ってるのですよ。マジで、洋画の現代劇の(ちょっとシャレオツな)ドラマ作品でいつでも流れてるよーなヤツがこの歴史もののミュージカルでも流れてくる…てのにどーにも違和感が拭えなかったのでありますね。でも、ディンクレイジもヘイリー・ベネットも実際に歌も歌ってるのですがそのクオリティ自体は正直思った以上ではありました(特にベネットは全然フツーに巧いな~と思って聴いてました⇒見映えの方も超・フワフワな雰囲気でとても魅力的でしたし)。重ねて、面白い映画だったとは自信を持って言えます。