30.《ネタバレ》 Eノートンの、障碍者の表情⇔ワルな表情が、ちょこちょこ変わる演技が楽しい。
Mブランドの、でっぷりした大きな体のわりに、「死にたくないよぉ…家の借りを返して安心して生活したいよぉ…ヨヨヨ…」って感じの小物っぷりの演技も楽しい。
デニーロは…デニーロ。笑
ノートン演じるブライアンは、デニーロ演じるニックに初対面の時からおちょくってる感じだったし、肝心の勺を盗むときも、遅刻したり(それは意図的ではないが)、監視カメラをなかなか切ってくれなくて、ぶら下がったまま老体をキープさせられて
「くっそ…ぜったいアイツ俺をどこかで裏切るな」
って、黙ってじっと天井からぶら下がってる間イライラしながらずっと悶々と考えてたんだろうなって思える。
でもブライアンはあれだけ悪いヤツなのに、自分の犯行現場をダニー爺ちゃんに見られても、殺さず生かしておくとか、とんでもない手落ちだと思う。
国外逃亡できるつてもないのに、かなりのお馬鹿さん。
ニックが「才能はあっても、大事なのは”選択肢”」って言ってたけれど、まさにブライアンは”選択肢”を誤った(普通に協力していれば分け前がもらえたのに、オールを求めてナッシングになっちゃった)わけですね。
王道なストーリーだけれど、古き良き時代の泥棒映画だと思えばとても良い出来栄え。
「トプカピ」くらいの時代の作品だと思えばいい。
それにしても、泥棒映画のストーリーでは、あまり信頼関係のないもの同士が泥棒計画で組むことになると
盗む係と、外野でサポートする係がいて、だいたいサポートするほうが裏切るっていうのはありがちですが
一番そういう脚本を最初に書いたg元祖の映画ってなんだろう?
それはもう、みんな「うわぁ!」ってなったでしょうね。
そして、Mブランドはこの映画が遺作なんですね。
彼の存在感は、そのでっぷりた体重くらいはあったと思います。