1.さすが、ルコント様!シャルロット・ゲンスブールが出るたびに魅力満開でございます!どことなく陰のある妄想癖のローラ、そして彼女に引き付けられていくフェリックス。ルコント監督は今作では遊園地という非現実的な舞台を用意し、ビュリホーなカットの数々を見せつけてくれました。(しかも殆どが手持ちカメラ!)バンパーカーを無表情に乗りつづけるローラ、去り際に包むようなキスをする二人、そしてバイクの曲乗りのシーンなど...短くてあっけない終わり方には「もしかしてもう。終わりじゃないよね?!」と不満もありましたが、自分(ローラ)が全く平凡な人生を送り、その自分に絶望している心情には共感できました。だから妄想かいっ!と突っ込みたくはなりますがラストでフェリックスにありのままを告白し、本当の自分を生きていこうとした気持ちに免じて許しましょう。でもフェリックスは彼女のミステリアスな所に惹かれて恋敵まで殺そうとしていたのに、実は平平凡凡の女性と判った時点でこの恋は終わってしまうのでは??今回は全作「サンピエールの命」のガス抜きのような作品で、正直ルコント教としては短いストーリーに大人し目の展開で物足りない感じがしました。シャルロットが出るたびにニタニタ笑っていた私、お陰で映画館ではアブナイ人扱いでした。