12.《ネタバレ》 ジュリアーノ・ジェンマ主演、マカロニウエスタンの佳作。
刺激の強い展開、アメリカの西部劇とは一味違う雰囲気を醸し出す音楽など本作もマカロニらしい作品です。
ジュリアーノ・ジェンマ以外にもフランコ・ネロなどのスターを産み出したマカロニウエスタンですが、
やはりジュリアーノ・ジェンマは他とは違う華があるスターらしさのある人です。
序盤は顔中が髭で覆われた風貌で登場ですが、スカッと髭を剃ったジェンマのカッコよさ!
ラスト、暗闇の中ランプの明かりに照らし出された表情、そして光と影の使い方の妙。
ジェンマをいかに魅せるかといった工夫と共に、序盤のヒゲ面、1ドル銀貨、銃身が切られた拳銃、柱時計・・・。
序盤に登場したそれらがその後のストーリー展開に欠くことのできない要素として見事に機能させている。
少し立ち止まったり、余韻を持たせたりという時間帯はほぼ無く、常にストーリーも、ジェンマも、動き続ける。
あっという間の90分ですが、本作に関しては中盤から後半にもう少し時間を使ってくれてもよかったと思います。