1.最近見た邦画の中ではそこそこ面白かったです。死の臭いを感じる現代の巫女の覚醒を描いた田口ランディ原作の映画化。原作は未見ですが「コンセントが抜ける」とか「自発性トランス」とか面白いキーワードを盛り込んで現実と非現実が交錯する不思議で先の読めない展開につい引き込まれてしまいました。中原俊監督作品とあってもう少し官能的な映像を期待してたんですが、物語がプツプツ切れたりブルーバックのCGがインチキ臭かったのが残念でした。ま、それにしてもこの作品がスゴイのは個性的な俳優陣。主演の市川実和子は熱演且つ惜しげもない脱ぎっぷりで女優魂を見せつけてくれたし、村上淳につみきみほに斎藤歩等彼らの醸し出す雰囲気が作品とマッチしてました。そしてその彼らよりも山岸役の小市慢太郎!もうこの人無しではありえないという位いい演技で感動しました。ビジュアル的にはフツーのおじさんで地味なんですが、関西弁で自然な演技がめちゃめちゃ良かったです。どことなく非現実な登場人物達で唯一現実的な配役だったと思います。(物語でも主役のユキを現実から引き戻す役割でした。)メインテーマも特殊で、壮大なイメージがラストのイメージにピッタリでした。