22.《ネタバレ》 十代の生き辛さ全開のドニー君。ジェイク・ギレンホールが天才的な仕事をしてる。彼はドニー・ダーコそのもの。常に不機嫌な鬱屈を抱えた顔で、やや猫背気味に歩く。ドニー君は受難だもんなあ。ちょっと逸脱したら無駄なカウンセラーに付き合わされ、秀才の姉とアイドル気取りの妹はどう見てもリア充だし。 世界の終わりを予告するウサギ、アイツはティーンエイジャーの心象風景の一つと思う。自分だけが見られる絶対的な存在、ハタチを過ぎたらもう見られない。 ドニー君の通う私立高(制服なんだよね アメリカにも増えてきてるとか)は妙なスピリチュアルな道徳授業を強制する、変な学校。ドニー君ははっきり言ってしまうんだ教師や外部講師に、その欺瞞と自己陶酔を。図星ゆえにニラまれる。おかしな犬の銅像、そりゃ斧をぶっ刺したくもなるよね。ウサギは背を押しただけ。 暴走気味のもやもやを抱えて生きる本人だってつらい。終盤、ドニー君が笑顔を見せるのはやるべきことを発見したからかな。恋すら霧消する切ない青春奇譚でありました。ちょっと忘れ難い一本です。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-01-13 17:53:05) |
21.《ネタバレ》 意外とそうそうたるメンバーでした。青春の、思春期の危い感性が出ていて好きです、リバースしてもう一度見てみたいですね。 追記 姉がいまや監督にもなって、弟が大俳優になったジレンホール家、恋人役ジェナ・マローン、教師役ドリュー・バリモアなどもう一度見てもまだ新鮮でした 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 7点(2022-01-16 20:30:10) |
20.《ネタバレ》 これはいったいどのように観ればいいの? サイコ系? SF? ミステリー? デヴィッドリンチ?・・・と、なんだかよくわからないままに観ましたが、大筋のようなものがわかってくると、謎だった部分も「あっ、(たぶん)そういうことかー!」と、作り手の意図がいろいろと見えてきて面白いです! 内容を簡単に書くと、ドニーは「10月2日、この日に自分が生き延びると、10月30日に恋人のグレッチェンは車に轢き殺され、母親と妹は飛行機事故で死んでしまう」ので、彼は10月2日まで戻って愛すべき人たちのために笑顔で死を選択する、という話。そこに、物理の先生、死神オババ、精神科医などのセリフがうまく絡んで、話全体に深みを与えています。 もし10月2日にドニーが、飛行機エンジン落下事故で死んでいたらどうなるか。 次の日に転校してくるグレッチェンと出会わないため、彼女が死神オババの家に行くこともなく、従って彼女は死ぬことはなかったでしょう。また、自己啓発の人の家も放火されることなく児童ポルノもバレないので、ダンスコンテストの引率はおばちゃん先生が行き、母親も飛行機事故にも遭わず、母親がドニーを心配してコンテストが終わってすぐの深夜便に乗ることもなくきっと翌朝の便でゆっくり帰るので妹も死なない・・・。 さて、こういった「もしも」のストーリーを、どのように見せれば面白くなるのか。いろいろな演出アイディアを盛り込んだ結果、「あれれっ?ちょっと難解な感じになっちゃったかなー?」的な印象で、決して「狙った難解路線」ではないような気がします。個人的にはタイムトラベルなんか持ち込まないでほしかったですけど・・・。 最後にドニーに撃ち殺されるウサギ(フランク)以外は、おそらくドニー自身の精神状態を具現化したものでしょう。水道管を壊したり放火したりする自分の行動を正当化させたい意識の象徴だと思います。 まあ、こういう内容を説明的にわかりやすく見せたりしたら、ただの安っぽいSFヒューマンドラマになっちゃいますよね。画面に描かれたシーン、役者が語るセリフを、自分の中でどのようにつなぎ合わせるか。その組み合わせ方から、作り手の意図を感じ、理解する。そういう映画の醍醐味が味わえる作品だと思います。 「映画は映画館で観る」しか手段がなかった時代だとこういう作品は向きませんが、DVD等、自宅で簡単に鑑賞できる環境が定着化した現代、つまり「いつでも・何度でも・気になるシーンは繰り返して」観ることができるという新しい鑑賞環境が根付いたからこそ、こういう映画が生まれたのかもしれませんね。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-28 14:39:23) |
19.奥深いです。色々な解釈が出来る作品ですね。何回か見ればもっと理解出来るかもしれません。ジェイクがなかなか良い演技していました。 【ギニュー】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-07 19:18:14) |
18.《ネタバレ》 意味ありげなカットの連続とブラックジョーク。全編通してとにかく暗いです。開始早々“この映画にハッピーエンドはありえない”ということに気付いてしまうので、主人公同様胸にたまるモヤモヤや、謎が解けないいらだちを抱えながら鑑賞することになります。絶望・不安・憎しみ・疎外感や、ほんの少しの幸福感……そんな青春期に特有のドロドロした感情を映像化した感じ。心に疾患を持った青年を演じたジェイク・ギレンホールがすごくハマっていて秀逸でした。設定や、見終わったあとの切なさは(タイムトラベルものではないけど)『ジェイコブス・ラダー』と良く似ています。誰にでもお薦めできる映画ではないですが、私はかなり好きでした。(旦那は途中でギブアップしたけど) 【ピースラムネ05】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-12-31 03:55:06) |
17.《ネタバレ》 80年代に、なんとなく世の中と違和感を感じながら青春を送っていた人たちにはすんなり入れる世界かもしれません。音楽もいきなりエコバニ?と思ったらJOY DIVIJONまで・・・アメリカンなハイスクールライフとUKロック系のミスマッチが妙にひっかかる映画ではあります。残念だったのはそれを映像にのせるセンスが・・・。CGのエクトプラズム(??)、最後のリバース映像もちょっと説明的で冷めてしまいました。せつないSFっぽい話はすごく好きなんですけどね。 【ETNA】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-12-15 02:37:21) |
16.《ネタバレ》 わははははははは。夢オチか? 時間が戻ってやり直しか? パラレルワールドか? 実は見ている者を混乱させるだけの意図か? なんでもいいけど、久しぶりに見る人の頭にはてなマークつけさせてくれる映画。デニーロのでてたあの映画とストーン嬢がでてたあの映画以来さ。監督のどうぞ皆さん頭を惑わせてください、ひひひという笑い声が聞こえてきそう。しかも、本当は一つしか解釈はないのよ。それは調べて頂戴。盛り上がって頂戴。そんでもって、カルトムービーになるのよ、って。ハンソロ君が出ていたあの映画のように。こっちは、そんな手にのらないもんね。そんなエンドはそのまま受け流すもんね。右から左に。でも、全体的に楽しめたけどね。 【K-Young】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2008-01-14 22:02:14) |
15.ジェイク扮するドニー・ダーコが時折浮かべる上目遣いの薄ら笑いに、「サイコ」(1960)のラストシーンのノーマン・ベイツが何度も重なって映りました。この映画を観る限りじゃ第二のアンソニー・パーキンスっていう方向選択もあったような気もするけど、そっちに行っちゃわなくて良かった良かった。神経脆弱なドニーにすっかり感情移入してしまったゆえ、オーラスのオーラスでドニーがようやくみせてくれた無防備な笑顔がたまらなく痛ましかったです。巧いなあ、ジェイクって! 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-02-17 14:43:10) |
14.意味がわからないのでネットで調べました。こういうシュールでドライな話は大好きですごいすごいと思うのですが、難しすぎて自分ではわからず、映画としてちょっとどうなの?(負け惜しみ)と思うのと、もうちょっと若いうちに見てたほうが、より好きだったかなぁと思うので7点。 【るいるい】さん 7点(2005-01-08 23:51:51) |
13.SF的な事は良く分からなかったけれど(まあ別に僕はそういう物語の整合性やツジツマは割とどうでも良いと思ってるので。そういうのは柳田理科雄先生にでもお任せします)、何だか切ない青春映画でしたね。なんつうのかなあ、「“健全”な世界に対する“狂気”の反撃」とでも言えばいいんだろうか。僕は高校時代あそこまで自意識過剰ではなかったと思うけど、あの体育教師や胡散臭いセミナー講師をやり込めるところなんか「そぉだそぉだ!人間はそんな単純じゃねえんだよ、なめんな!」と喝采したし。・・・あ、映画とは関係ないけど今急に思い出したこと。昔中学生位の時「新人類」って言葉がやたら流行って、すっげえムカついたんだよな。当時オトナが、自分には理解できない若者の言動に対して「いやー、新人類のことは我々には分かりませんねー」とかのたまってるのを聞くと「ぶぁっかやろぉっ!アンタに若いやつのことが分からないのは旧人類だからじゃなくて、人間を誠実に理解しようとする努力が足りないからだぁ!それを“新人類”なんてコトバでカテゴライズして、納得してんじゃねぇぞう!(あ、当時はもちろんカテゴライズなんて単語は知らなかったけどね)」とか、よく思ってたものでした。だから、ドニー・ダーコの気持ちがちょっとだけ分からなくもなかったです。 【ぐるぐる】さん 7点(2004-10-06 19:32:24) |
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12.なんか昔読んだ「ライ麦畑でつかまえて」に雰囲気が似てた。ま~ストーリーは全然ちゃうねんけど、読んでる時の感覚が同じっていうか、なんちゅーか。多分おもろいかもしれんねんけど、観るときの精神状態によっては疲れると思うねん。俺は途中ダレてもた。二回観たいとも思わんし。深いんかもしれねんけど必見ってほどでもないと思うねんな~。 と以前書いて、その後、タルコフスキーの「サクリファイス」を見て思ったんだが、これの一つの解釈に自己犠牲もあるんちゃうかな。まー、タルコフスキーと比べると怒られそうなんやけどね。周りが知らないってところとか、夢かなんだかわからんってとこが似てるような感じだったんで、世界観は全然ちゃうけどね。ちょっと後から思った。 【なにわ君】さん 7点(2004-05-14 15:39:56) |
11.点数のほとんどすべては、主役のジェイク・ギレンホールに。彼の主演による人気作「遠い空の向こうに」は私には最も苦手なタイプの作品だが、彼については新鮮な魅力が感じられると思ったし、ああいった作品に出すには惜しい個性派だと感じていた。本作を見て、これぞまさに適役だ、と。映画そのものは評価が難しい。好きでも嫌いでもない。何かわからなくもないけどなあ、という程度。たいていの場合は、主役を気に入ると映画全体を気に入ることが多いものだけれど、これに関してはそうはならなかったですね。製作者側に並々ならぬ熱意があったことはわかるけれど、そういうあからさまな熱情は、どうも苦手。本作は、とにかく今後も、ジェイク・ギレンホールという俳優を見続けたいものだ、と思わせてくれた、私にはそういう映画でした。 【おばちゃん】さん 7点(2004-03-03 23:04:50) |
【BAMBI】さん 7点(2003-10-31 22:34:14) |
9.《ネタバレ》 エンジン落下事故から逃れる方を選択したために起こった、哀しい悲劇を回避するために、自らの運命を受け入れるって感じかな。青春映画でしたか。 【ロカホリ】さん 7点(2003-10-25 01:25:02) |
8.展開が全く予想出来ないストーリーは面白いと思う。散りばめられた伏線がラストで一気に・・・という訳にはいかず、疑問点がかなり残るので、ひたすら混乱、頭パニック。とにかく不思議な映画。何回見ても自分の中でハッキリとした答えが見つからない。う~ん・・・。 【終末婚】さん 7点(2003-10-15 18:48:51) |
7.《ネタバレ》 ぐいっと引き込まれる不思議な魅力の映画やったなぁ。ラストは人それぞれのとらえ方があるやろうけど、いろんな解釈があってええのんちゃう。FearとLoveだけやないからなぁ。 【perry】さん 7点(2003-07-14 14:34:13) (良:1票) |
6.マルホランド・ドライブで頭を使ったすぐあとに観ました。んん・・?こんがらがってきた。一回じゃ分からん!もう一回!! 【ひなた】さん 7点(2003-06-22 00:40:14) (笑:1票) |
5.必然と偶然、可能と不可能、現実と非現実。それらの間にある曖昧さに、人は期待を抱くのではないでしょうか。しかし、物事は極めて単純かもしれません。重要なのは疑うこと。最後まで見ること。確信という不確定さに気付いた時、この作品の意義を見出せるのではないでしょうか。 【終わりの始まり】さん 7点(2003-04-20 15:48:36) |
4.ほんと見終わった後、頭使う不思議な作品。自分の頭がパラレルワールド化してしまう。とりあえずもっかい見よ。 【MxX】さん 7点(2003-03-31 15:53:17) |
【死亀隆信】さん 7点(2003-02-26 23:33:55) |