7.全編にわたって強烈な色彩感覚の映像で、赤いというか紅い映像が強く印象に残っているけど、よく考えるとそんなシーンはそれほど多いわけではなかったです。でもチャン・イーモウには“コン・リーのイメージカラーは紅”という拘りがあったんでしょう。『初恋のきた道』ではイエローがやはり印象に残ってますし、チャン・イーモウはチャン・ツィイーとコン・リーという彼の二大ミューズを撮るときにはイメージカラーを意識していたんでしょうね。 原作はノーベル賞を貰った“中国のガルシア=マルケス”モー・イェンの小説ですから、いわゆるマジックリアリズムの世界が爆発したような映画だと言えます。だから後半に登場する日本軍は、モー・イェンのファンタジーには必須の要素だったと言えます。モー・イェンもチャン・イーモウも共産党には従順ですから、党が期待する抗日要素をぬかりなく盛り込みました、って感じです。ですからこの映画での日本軍の描かれ方については、そんなに肩に力を入れて観ることはないと思います。歴史をネタにファンタジー映画を撮ったくせに、それがノンフィクションだと観客が誤解することを期待するようなどこかのお国の大作とは、本作はレベルが違うんですよ。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-30 21:10:08) |
6.私がこの映画を観終わって館内が明るくなったときのこと。一人の5~60代?の中国人男性の観客がスクリーン前に立ち、作品中の歌を叫ぶように大声を張り上げて歌い始めました。驚いたと同時に映画の世界をちょっとだけ生々しく感じて少し感動しました。/この映画に反日洗脳映画的な側面があるのは間違いないでしょう。制作当時、中国ではおそらく日本をこんなふうにしか描くことができなかったのでしょう(今でもあまり変わらないかもしれませんが)。本作の背景には、体制維持のため反日を利用しているような、思想信条・表現の自由の保障に問題がある非民主的な政治体制というものがあります。しかし、そうした相手側の歪んだ状況、さらにはこの映画のような非道な行いが実際にあったか否かということなどはともかく、少なくとも過去我が国が中国を侵略したという事実があり、およそ少なからず過去の日本は国際的にこんなふうに見られている(本作がベルリンで金熊賞を獲ったことから推して知るべしでは?。)ということは本作を観て認識すべきなのでは?と思います。/政治性はともかく本作は見事に芸術的に感じられました。ちょっとした衝撃さえありました。目に焼きつくような鮮烈な色彩で躍動感あふれるストーリーを展開させたこんな映画を作れる人々の国とは仲良くしたいと思ったもんです。 【しったか偽善者】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-03-09 00:55:24) |
5.チャン・イーモウ監督の監督第1作は、最初の作品からしてその映像美、赤をモチーフにした映像に監督ならではの拘りを感じることが出来ます。この映画のコン・リーの美しさ、表情なんて、どことなく山口百恵に似ていると思うけど、私だけかなあ?そんなコン・リーの母親に対して叫ぶ子供の姿があまりにも哀しい。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-11-18 18:07:12) |
4.紅は心の叫びなのか、生きる力があふれていた。それは愛にしろ、怒りにしろ、強く生きている証の色なんだと思った。 【にゅうたいぷ】さん 7点(2005-03-15 16:00:35) |
3.壮絶な映画ですね。最後の日本軍へ特攻していくシーンが凄く熱が篭っていて手に汗握りました。前半のちょっとおどけた雰囲気から後半一気に変化するので驚きます。日本人が単純な言葉しか話せないのは、しょうがないことなんですが、ちょっと興ざめ。今でも中国の田舎では「バカ」と「メシメシ」(訛ってミシミシに聞こえる)という日本語は浸透しています。中国で言葉が通じないと思って「バカ!」なんて言ったら大変なことになるので注意です。(関係ない) 【fero】さん 7点(2003-12-13 13:20:35) |
2.初めて見た時この映像はちょっと衝撃だったです。しかしその後のチャン・イーモウは何作か見たけど、あまりピンとこなかったな。 【黒猫クロマティ】さん 7点(2003-12-02 15:29:57) |
1.赤の色彩が強烈な印象。情熱的なその色は過酷な時代の、過酷な人生を生きた一人の女性の心のうちの強さ・たくましさを現しているかのようだった。コン・リーと野性的なチアン・ウエンの存在感が大きい。 【キリコ】さん 7点(2003-11-19 16:32:57) |