2.《ネタバレ》 曲亭馬琴と北斎のやりとりが江戸の当時を想像できて楽しい。
緒形拳、西田敏行、田中裕子の三人が達者で、軽妙な会話に笑えるシーンが幾つもある。
田中裕子と樋口可南子が思い切り良く脱いでいるが、まったく違った女を演じていておもしろい。
田中裕子は北斎の娘役で、無邪気でユーモラスないい味を出している。
密かに好きだった馬琴の手伝いを勘違いして帯を解きだしたのは微笑ましかった。
樋口可南子は魔性の女の妖艶さが出ていた。
映画の売りになっていた大ダコとの絡みはインパクトがある。
大ダコの作りがチープだったのが気になったが。
北斎といえば切手になってる絵くらいのイメージしかなかったが、人となりに触れたような気になる。
バイタリティあふれる北斎の生き様には圧倒される。
作品に対するメラメラとした執念がすごい。
頻繁な改号や転居、エピソードも奇行が目立つ人物だが、芸術家本来の姿を教えてくれるようだ。