9.《ネタバレ》 ○勝新太郎の代表作の1つ、初鑑賞。○勝新太郎はこの映画においてもそんなに男前って訳でもなく、むしろ男臭い、そんな感じだが、役も演者としても非常に魅力を感じる。一方の田村高廣も良い相棒であった。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-19 20:35:31) |
8.《ネタバレ》 ★軍隊ものの映画ですが、勝と田村兄の息のあったコンビのスピード感がなかなかに良い。★ケンカ上等の大宮二等兵が血まみれになって殴られていても、有田上等兵が「大宮、これは決闘だ、殴っていいぞ!」の声一つでむっくりと起き上がり、いままでボコられていた相手を殴り返す。この繰り返しなんだが、何かすっとするものがある。★数年前に無くなった親父が「兵隊やくざかぁ。。。ホンマの話しちゃうけどおもろいわ」と言っていたのを思い出した。製作された昭和40年。終戦から20年。まだ兵役経験者が多数いた頃の映画と見れば、軍隊批判であることは画面からよくわかります。★もしかしたら、当時のサラリーマンが会社に持つ恨みを表現したのかも。も一度録画を見てゆっくり鑑賞してみます。★淡路恵子さん。色っぽいねぇ「へそ酒」は18禁でっせ。★最後に、CM無しノーカットのKBS京都に感謝! 【亜輪蔵】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-02-09 09:35:42) |
7.《ネタバレ》 ◆軍隊では道理が通らず、不条理が幅を利かす処。大宮はやくざ出身。体は人並み外れて頑丈、殴られても平気で、滅法喧嘩が強い。上官を上官とも思わない不遜な態度は常に事件を巻き起こす。大変な問題児だが、その行動は、彼なりの義侠心に基づき、情に厚い。軍隊という窮屈な場所が嫌いでただひたすら自由になりたいと願っている。それは徴兵されて軍隊に入った兵隊たちのあこがれの具現である。観客が彼の型破りの活躍を見てすっきりするのはそのせい。だが土台、軍隊という巨大組織に対して一人で立ち向かうのは無謀である。そこで有田という知恵者の上官の登場となる。二人でコンビを組んだことで、軍隊に立ち向えるようになった。有田の活躍は時に大宮以上。大宮も最後に思わぬ知恵を発揮する。二人の友情が見もの。「俺があいつを見捨てても、あいつは俺を見捨てない」◆もう一人の味方は女郎屋の音丸。あれこれ世話を焼いてくれる。炊事班の横流し情報もくれたし、逃走用の拳銃や服も用意してくれた。女郎の悲哀とが軍人の悲哀がリンクする。自分の意思に関係なく女郎屋に売られ、あちこち流れ、いつ果てるとも知れない命。音丸が自殺した新兵の話を聞いてさほど同情しなかったことからも、その苛酷さが分かる。同じ境遇同士、意気投合したのだ。◆野木二等兵が脱走して自殺する事件。大宮は自分が声をかけたことで自殺したと自分を責め、男気を発揮し、野木をいじめた上官に殴りこみをかける。だがそれ以前に大宮と野木の友情を描いていないので話が浮いてしまっている。◆有田はひたすら除隊を願っていたが、それが叶わないとわかり失望する。大宮は有田を助けるため脱走を持ちかける。見事な脱走劇だが、大陸で生き延びらえるが疑問である。また家族に大変な迷惑をかけるので、痛快事には感じられない。【得られた知識】①軍隊では、星の数(階級)よりメンコ(飯)の数。同期の絆は大きい。②女郎屋に将校専門がある。③明けても暮れてもビンダという内務班の殺伐とした生活ぶり。④大学出が、わざと幹部候補生の試験にすべると、ずぼらを決め込むことができる。⑤ビンタ、拳骨以外の制裁は禁止。⑥軍隊では一つ隊が違えば敵同士。砲兵と歩兵は赤の他人。⑦演習の強行軍は30キロの荷物を背負って三日間で300キロ移動。⑧脱走して自殺→演習中事故死扱い。⑨他の部隊に転属されるときはクズの兵隊を出す。⑩ヘソ酒。 【よしのぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-10-25 01:57:00) |
6.《ネタバレ》 痛い映画だ!殴られる痛み、殴る側も殴られる側もどちらも痛い。そんな痛みをここぞちばかりに表現しているような如何にも増村保造監督らしい痛みの伝わる映画である。軍隊なんて所は誰が見たって嫌なことばかりしか見えてこない。軍隊における生活は人間をどんどんと嫌な者に変えてしまう。この映画を見て益々そう感じると共にそんな非人間的な奴だらけの中にあって勝新と田村高廣の二人の演じた男には人間的な魅力、バカだけどそのバカな部分こそ人間本来の持っているものではないだろうか!何とも荒けずりで、とにかくやってることは間違いだらけかもしれないが、この映画の持っているその荒けずりな部分こそ昨今の日本映画に一番欠けているものではないかと思う。増村監督の描く世界はいつも心の痛みが観ていても伝わってくる。あの風呂場での喧嘩のシーンにおいての男達の取っ組み合いの凄まじさ、男って奴の大馬鹿ぶりが男である私から見たら微笑ましく思えてしまって単なる大馬鹿野郎とは言い切れないものを感じる。しかし、あれだけみんなして、裸で殴る。蹴る。暴れるシーンを見せながら男にとって最も大事な殴られても蹴られても踏まれても女には絶対に解らないだろう男にしか理解出来ない痛さを感じるあの場所が何一つとして映らないのはある意味、この映画以上に凄いことかもしれない。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-07-04 21:28:55) |
5.とってつけたような反戦メッセージもなく(全くない訳でも無いが)、戦争映画というよりは勝新が大暴れする痛快アクション映画といったところ。これでただ勝新が暴れるだけで終ったら大して面白くなかっただろうが、ここに有田上等兵が加わることで物語にメリハリがついた気がする。つうか真に恐ろしいのは勝新よりこの上等兵殿だと感じたのは僕だけか? 【とかげ12号】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-15 21:15:00) |
4. 勝新太郎のようなキャラクターは現代では見られなくなりました。むちゃくちゃな映画ですが、娯楽として十分楽しめました。田村高廣演じる上等兵もいい味を出しています。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-28 20:30:24) |
3.「悪名」と同じく、なんか根拠のない自信が沸いてくる映画(笑)。大宮が親指をしゃぶりながら寝ている姿が印象的でした。 【ゆうろう】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-04-30 00:09:52) |
2.「戦争娯楽映画」というのは勿論そうなのだけれど、僕が興味深かったのは有田(田村高廣)と大宮(勝新太郎)の関係性。この作品の紹介にはよく「奇妙な友情」という言い方がされてるけれど、僕はこの二人は、ある種の同性愛的感情で結ばれていたのだと思う。と言うと語弊があるかもしれないけれど、有田が大宮を見守り、かばう姿には、何か母性に近いものを感じるし、つまりは(台詞にも出てくるけど)有田は大宮が可愛かったんだな。確かに女郎屋で親指をくわえて寝ている勝新はかなーり可愛くて「ちくしょお、俺が守ってやるぜえ!」ってな気持ちにさせられますな・・・とか言うと、これまた語弊があるかもしんないけど(笑)。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-25 18:37:37) |
1.破天荒でバイタリティに溢れ、愛嬌いっぱいの大宮役は、勝新の魅力全開。田村高廣演じるとぼけた味のインテリ上等兵とのかけあいも可笑しく青春映画として、お気に入りの作品。 戦争を背景にしたコメディであるが、軍の体制に反抗し、どこまでもふてぶてしく屈しない主人公の描きようが、この上なく痛快。 【poppo】さん 7点(2003-11-19 14:43:56) |