3.「僕の伯父さん」から始まった新シリーズ、満男&泉ちゃん篇。
でも、僕にとってのこの新シリーズは満男&伯父さん篇なのです。
大学・就活・社会人生活に恋に悩む満男のドラマが描かれる。寅さんのマドンナらしき人も出てくる。
そんな中に挿入される寅さんと満男のドラマが大好きなのですが、本作はその良さがとてもよく出た一本。
まずは序盤の鉛筆をめぐる寅さんお得意の名調子と満男、そしてとらやの人々。
次は長浜で「男がいたっていいじゃねえか。そいつと勝負すりゃいいんだよ」
この時の寅さん、カッコいいんだよなあ。そして鎌倉の別れ際もいい。
2人の師弟関係なのか、友情なのか。この伯父と甥のドラマはいつも本当にいい味わいがあります。
ラストの満男の心の声。「近頃僕は伯父さんに似てきたと言われます」と言う。
そうそう。満男君、僕は本作のだいぶ前からそれに気付いていましたよ。
どんどん伯父さんに似てくるなあって。
更に本作の一番最後と冒頭に出てくる、寅さんを先生と呼ぶ小林幸子演じる演歌歌手。
初期の作品の旅の一座と一座の花形大空小百合ちゃんを思い出します。
旅先でのちょっとした心の触れ合い。寅さんの優しさ。
やっぱり寅さんにはこういうのが似合うなあ・・・。
さて、順番はめちゃくちゃで好きな順番にレビューしてきましたが、ようやくこれで寅さん全作品レビュー完了です。
もうこれで寅さんの新規レビューが出来ないと思うと、ちょっと淋しくなりますね。
既に全作品を複数回見ていますが、これからも見続けますよ。
あなたの一番好きな映画は?と聞かれれば、僕は迷わず「寅さん」と答えますから。