1.《ネタバレ》 〈ヘザース〉と呼ばれるお嬢様グループのパシリをやらされているベロニカ(ウィノナ・ライダー)は、転校生のJD(クリスチャン・スレーター)に、「あいつら殺してやりたい!」とつい本音をぶち撒ける。JDはさっそくヘザースのひとりに洗剤を飲ませて殺害、さらにいじめっ子のジョックス2名を射殺するが、事件は「思春期の自殺」で片付けられてしまう。学校爆破を目論むJDにたったひとりで立ち向かうベロニカだったが…。映画秘宝などでたびたび青春映画のカルト作として取り上げられる本作だが、ジョン・ヒューズに代表される健全な学園ドラマに嘘臭さを感じていたティーンたちに絶大な支持を受けたのも頷ける。現在の視点で観るとそれほど目新しくもないのだが、ラスト10分のJDとベロニカの対決は見もの。そこで垣間見られるJDの〈本音〉は、惨めな学園生活を送ってきた全てのティーンエイジャーたちを代弁する言葉であり、それでも「大嫌いなみんなと生きていく」ことを決意するベロニカに胸が熱くなる。