1.《ネタバレ》 ワイラー監督は、ホントに多作でジャンルも幅広く良質な傑作が多い(個人的にハズレも無くはないが、圧倒的に少ないです)その凄さには感服してしまいます。本作は戦争を扱った重厚なドラマですが、直接的に戦争の犠牲になった登場人物は兵士ではありません。コンテストで優勝したばかりの駅長であったり新妻であったり、幸せを手にしたばかりの普通の人々が一瞬にして生命を奪われてしまう戦争の現実を見事に描ききっています。階段を昇っていった2階の壁に映る影、そのドアが開き、そして閉まる。次の瞬間に旦那の胸で泣き崩れるグリア・ガースン。そういった名シーンの数々とともに、忘れられない作品です。