8.《ネタバレ》 ひとつの映画としてより、復讐3部作のひとつとして観賞した方がより楽しめる部分もあるが、逆に前作の「オールド・ボーイ」があまりに傑作だったため、どうしてもそれと比べてしまう。
決して悪い作品ではなく、独特の陰湿な雰囲気、タチの悪いジョークもあり、充分楽しめるのだが。。
決して分かりにくい難解な映画ではない。
悪役(チェ・ミンシク)の出番を少なくしていたのは意図的な演出なのだろうが、彼の演技の素晴らしさを考えると、もう少し彼が出演するシーンが多い方が緊迫感溢れる映画になったのではないだろうか。
イ・ヨンエの演技は素晴らしく、クムジャの精神の壊れぶり、悲しみが伝わってきた。
ペクを埋め復讐を達成した後に見せる、苦しいような悲しいような笑顔。この映画全てを象徴するような素晴らしいシーンではないだろうか。
クムジャが犬の彼を引きずる夢のシーンもとても印象的。
パク・チャヌク色はバッチリ出ている。しかし、映画の面白さは期待を上回るものではなかった。