1.《ネタバレ》 キム・ハヌルねえさん主演って事で、他はなーんも期待せずに見ました。だって失礼ですが韓国ホラーってなんだかジャパニーズホラーのコピーみたいなイメージを醸してますからねぇ。呪いのナントカだの幽霊がバーン!と・・・ただ立ってるとか。実際見始めてしばらくは、ああ、最初にショッキングなエピソード見せておいて、あとは銀残し調の映像でじわじわバーン!の繰り返し、常套やね常套、なんて感じで見てました(ついでにハヌルねえさんがいつお笑いワールドに突入してくれるかとあり得ない期待を抱いてたり)。しかーし、中盤からこの映画、ヘンな事になってゆきます。ホラーとしてちっとも恐くはないんですが、なんだかドラマ部分に妙に魅かれちゃうんですね。記憶喪失という都合のいい設定ではありますが、主人公が模索する謎が少しずつ明らかになってゆくと共に、主人公が実はイヤなヤツで、幽霊の方が可哀想な存在だった、みたいな逆転が起こって、なんか幽霊に同情しちゃったりして、ちょっと悲しい物語・・・なんて思ってたら、クライマックスで更にえええ!?って。あんだけ伏線張ってありながら幽霊の正体を見抜けなかった、ぬる~いアタマの私。そう来たか! んん。これ、数多のジャパニーズホラーよりよっぽど面白かったぞ。楽しかったぞ。なんてったって物語がしっかり楽しめるし、感動しちゃったりするし、ハヌルねえさんのいじめっ子演技は見られるし。コレは思わぬ拾い物デスヨ、と。しかし、「パラサイト・イヴ」が名画だと主張してはばからないような私なので、どうかレビューを信じないでください。