5.ベルモンドとアラン・ドロン。フランスが世界に誇る同世代の2大スターの共演ですがこの2人、意外に共演作が少ない。
2人の共演は「ボルサリーノ」以来になるのかな?
クールなドロンと陽気なベルモンド。「ボルサリーノ」で2人が演じたキャラもそのままに、
と言うよりは2人のキャリアを通して、多くの人が思い浮かべるであろう2人のイメージをそのままに、
90年代に入り初老に差し掛かった2人の楽しそうな共演の姿を見ているだけで微笑ましい気分になる。
ドロンのクールな眼差しと、ベルモンドの何とも言えない味のある笑顔。
年は取りましたが2人ともカッコいい。この2人の、僕が好きな魅力が全く変わっていないことも嬉しい共演です。
監督はパトリス・ルコント。この2人より少し若い彼にとってはその昔、
この2大スターの全盛期の映画を夢中で見ていたであろうことも想像できます。
この2人のW主演の映画を自身の作品の中で実現させたかったのでしょう。
予想外のルコントの遊び心と、余裕しゃくしゃくで実に楽しそうに作品の中での再会を楽しむ2人。
脚本、ストーリーはなんてことの無い作品ですが、本作はそれだけで十分な作品です。