4.《ネタバレ》 まず、阪本監督がこの世代の女性映画を撮ることがすごいな~と・・。でもよーく考えてみると「亡国のイージス」はほとんど「中年スタア・アクション」であったし「顔」にしてもキャスティングは実に味があったわけで、、、「役者選び」からこの監督を見ると「女性映画」を撮るとなるとこのような「熟年女性」を描く映画となったのは納得できる。そして実にリアルに描いているなぁ・・と感服いたしました。
60歳以上と言っても「団塊世代」は社会学的に「加齢を拒否し続けてきた世代の老齢化」と言われていますし、家庭内での「性別・役割分担」が守られ専業主婦率も高く、40代にバブル景気を牽引し隠し資産(ゴルフ会員権や隠し口座)を保有する管理職もいましたよね。確かに。その子どもたちの「団塊Jr」は親の資産・財産に依存度が高く・・とまさに「リアル・団塊&Jr家庭」が容赦なく描かれていると思った。
ある意味、こんなに自由に生きてきた世代もないワケで、登場してくる女性・男性がみんな必死すぎて怖いぐらいなのも、この世代のパワーがそれだけすざまじいということなんですよ。そしてその子どもたちも、浮世離れしているぐらいに自己の欲求を追及する価値観を受け継いでいるんですよ。恐ろしいぐらいにリアルな「日本社会の断片」を見せてもらいました。怖かったです。