2.《ネタバレ》 「リング」のような謎解きなどありません。あるのは因果応報や祟りといった
日本人が昔から恐怖の根幹としてきたどろどろ的なものです。
チョコバー貪るおでぶや乳繰り合う金髪男女をチェーンソーや斧でぶった切る
殺人鬼の恐怖しか知らず「リング」で新しい恐怖に触れた西洋の人に中田監督
の今作は和の様式美で武装し海外五十ヶ国にどろどろと出撃です。
日本人にとってはオーソドックスすぎる展開も計算済みのことでしょう。でも
どこかに貞子の眼のようなインパクトが欲しかった。
真央ちゃんなんか化けてもかわいいから、自分にとり付いて下さいとこちらか
らお願いしそうな気になります。
無口な赤ちゃんをもう少し不気味にすれば恐怖が増したかも。
それにしても主人公、色男に生まれたばかりにとんだ災難でした。黒木瞳さん
の嫉妬で何十人も死ぬことになり、これらの人々はあの世で黒木さんに文句の
ひとつも言うんだろうか?
奇をてらわない恐怖映画として好感が持てる作品でした。