1.《ネタバレ》 ベトナムを長距離列車が突き抜ける。
1735kmの旅。
その列車内で男女は偶然出会う。
そこで繰り広げられるロマンス。
そして別離、再会のエンド。
そつがない流れで、ロードムービーにロマンス要素が絡まり、しかもベトナムの風景が、趣向を凝らした映像で見事に画面に焼きついている。
しかししかし、こういった好条件が全てそろっているのに、なんか物足りない。
何故だろう。
おそらく、表現がわざとらしく、しかも、とってつけたような偶然の連続によるストーリー展開に、無理があったからではなかろうか。
音楽の使い方もそれほど良いともいえない。
しかし、映像感覚は素晴らしいものがある。
映画先進国のように洗練された演出がなされていれば、ロマンス・ロードムービーの傑作として、アジア圏を代表するような傑作になったに相違ない。