2.《ネタバレ》 喪失と再生がテーマのスザンヌ・ピネ監督、本作も目や口、手のショットを多用して、孤独感や想いを綴っていてやっぱりドキリとさせられました。子供の台詞にあるように、ミカエルの「二度目の死」の悲劇も、彼の不在中の弟のヤニックと兄嫁の(安っぽい表現で恐縮だけど)触れるか触れないのメロドラマな部分も、よくある素材といえばそうなんだけど、決して下品な印象ではないのは、端がボヤッとして明るすぎない画面のせいか落ち着いた演者のせいなんでしょか。それにしてもスザンヌ監督、不倫とか横恋慕とか好きだなあ。正直、中東云々の辺りは余計か?と思ったけど、本作のテーマはそこではないし、ミカエルの崩壊ポイントなので気にしないことにします。(しかしこの作品ハリウッドリメイクされるそうで、あの俳優陣にこの大人な雰囲気が伝えられるのかと、非常に全く余計ながらも心配です。ブルブル。)