2.《ネタバレ》 原作もTV版も観ておらず、予備知識ほとんど皆無の状態でしたがなかなか面白かったです。
金融版「ブラックジャック」といえば語弊があるかな?
いろいろな展開を詰め込み過ぎてまとまりのない脚本はホントどうかと思います。
実質主役の林遣都くん演じる小川純の屑っぷりはなかなか良かったのですが、
大島優子との関係性が薄くてラストの樹海での電話のシーンが全然生きてこないです。
というか大島さんはストーリーの本筋にほとんど関わらないので、おっぱい以外存在感が希薄です。
いまをときめくアイドルグループのセンターを務める人をせっかく起用しているのに
単に「汚れ役をやってる」以上の意味が見出せませんでした。
新井浩文のリアリティ皆無のキャラにいたっては登場させた意味が全くわかりませんでした。
原作がどうなのかはわかりませんが、余計な枝葉をなくし、メインのストーリーをひとつに絞った方が良かったのでは。
そんな脚本の不満をチャラにするどころか、鑑賞後面白かった!と思わせてしまうのが、何といっても丑嶋を演じた山田孝之の存在感!まばたきひとつしねーし!
結構童顔なのに、その佇まいと独特のセリフまわしで得も言われぬ迫力を醸し出していました。
なんだか彼の芝居をずっと見ていたいと思わせるような不思議な魅力があります。
あれだけ強烈なキャラなのに出過ぎず・出なさ過ぎずの狂言回しに徹するバランス感も良い。
彼が登場すると急に映画が走り出す感覚がとても気持ち良かったです。