4.「歯を食いしばって耐えろ」という意味のこのタイトル、何だかハードボイルド作品みたいな感じですが、内容は全く違って、荒野を舞台にした長距離レースのオハナシ、それも超過酷なレースにも関わらず、映画の雰囲気は大らかそのもの。何やらキャラ立ちまくりのレース参加者たちが集まってくる冒頭から、ひと波乱ありそうな感じプンプンなんですが、意外に波乱が無い(笑)。いや、色んな事件も起こるし、ケガをした愛馬を撃たねばならぬシーンなどグッときたりもするし、ラスト近くには取ってつけたような意外な展開もあったりするのだけど、まあ、とにかく大らか。参加者たちの間に絆が生まれ、レースなんかそっちのけになっていく展開(⇒いやいや、もともと最初からそんなに必死でもなかったしね。もう少しメリハリがあっても良いのに、と思わないでもなく)。ってなわけで、大らかなこの作品を、大らかな気持ちで楽しみたいものです。実際に「弾丸を噛む」シーンにニヤリとし、ベタだけど気持ちの良いラストにニヤリとしながら。