8.《ネタバレ》 戦闘模様は空も陸も迫力満点だけど冗長さで飽きてしまう。男女4人とも深みの無い人物像で惹き込まれず。戦闘機強奪シーンは無理筋を感じるもので、そうなるんじゃないかと思った通りの展開に盛り上がれなかった。ジャックが悔恨を乗り越えて力強く生きてゆく姿が全く想像できないラストが何だかなぁ・・・ 戦争への痛切な思いを無言で示すデヴィッド父の姿は鑑賞した甲斐のあった名場面。第1回アカデミー作品賞受賞の力作。 |
7.戦闘シーンの出来が素晴らしいです。1927年に作られたということを差し引いても、迫力のある映像でした。特に飛行機での映像は臨場感たっぷりです。実際に飛行機を飛ばして撮ったんじゃないでしょうか。また、ストーリーも良くできてました。男同士の友情と、秘めた恋。コメディ・タッチなところも好印象です。戦争を題材にしてる割には、上品すぎる部分もありますが、サイレントの代表格であることに間違いはありません。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-05-29 16:27:26) |
6.《ネタバレ》 とにかく視点が自由に動ける、ってことが映画の獲得した喜びのなかでも重要なものだったということがよくわかる。ブランコといっしょに揺られ、向こうから来る男が上下しながら近づいてくる。テーブルを越えてぐんぐんシャンペンに近づいていくカメラ。そして何と言っても飛行機からの眺め、兵隊がワーッと散っていくところなど、そのまま『地獄の黙示録』へつながっていくノリ。空中戦でちっぽけな飛行機が雲海に沈んでいくのなんかも、なかなか哀切で、当時の観客のショックは大きかっただろう。せいぜい車や列車のスピードを実感するぐらいの生活だったのだろうから。ラストは反戦っぽいけど、どちらかというとアメリカ魂の謳歌のほうに主点があった。隊での上官の雰囲気とか、クララ・ボウの一途さなんかもアメリカの理想像。控え目なようでいて積極的。友情の皮肉な展開、「俺だよ、俺だよ」とパニックになるところが怖い。爆弾投下のシーン、落ちていって家を爆破するところまでワンカット、あれは迫力あった。教会の尖塔の天辺が崩れてきたり。疲れて一服してた兵士が、爆片を浴びてその姿勢のまま死んでしまってるなんてのもあった。第一次世界大戦てのが、まだつい最近の出来事で、それに関するあれこれが、まだまだニュース的に新鮮だったんだな。ちょい役でゲーリー・クーパーが出てきたとき、場内に拍手が起こったのは驚いた。20世紀末の日本で観たんだけど。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-07-29 10:38:55) |
5.《ネタバレ》 現代の映画はこの映画で見せた迫力を凌駕することが出来るのだろうか。 近年のアクション映画は全くと言っていいほど観ていませんが、この映画はとにかく空中撮影が凄い。本当に人がいるところに爆弾を投下したり、ミサイルを受けた飛行機が黒煙を上げて飛んでいたりといった、リアリティ溢れる映像には頭が下がります。1927年の当時にしては凄いというのではなく、CGもない当時だからこそ凄いのだと思います。麟歌さんの仰る通り、CGで編集が出来ない→本当にやるしかない→つまり、リアルという図式が成立。 また、人間関係を描いたストーリーに着目しても面白い。固い絆で結ばれた男たちの間に誤解が生じ、誤解が解けぬまま死別してしまうなんて、凄くありきたりで定番だけど解りやすくて好きだし、反戦のメッセージが込められているところなんかも感心してしまいます。 相手の飛行機を奪って自陣に帰還しようとしたら味方に追いかけられたなんてネタ、チャップリンがやったら大爆笑必至と思うけどなぁ~。 〔澤登翠さんの活弁&伴奏付きで鑑賞〕 【もっつぁれら】さん [映画館(吹替)] 7点(2007-12-30 02:36:54) |
【のりまき】さん 7点(2004-03-24 02:16:19) |
3.《ネタバレ》 主人公ジャックはいかにも純真さを象徴しているように見えますが、彼に感情移入する観客は少ないのではないでしょうか。というのも、ジャックの内面からストーリーが語られる場面がほとんどないからです。一途に彼を想うメリーの方がよっぽど好感が持てるでしょう(純情で不器用な田舎娘をクララ・ボウが熱演しています)。ジャックの空への思いは、飛行士(ゲーリー・クーパー)の死を前にして、変化したのでしょうか?戦争についての考えは??主人公は二人いるのですから、彼こそが感情移入の対象にならなくてはいけないのですが・・・。私は途中までそう思っていました。しかし、カメラは意図的に一歩引き、ジャックの幼さを浮き彫りにしていたのです。「青年は大人になって帰ってきた」という一文ですべてが明らかになります。『つばさ』は「純真な青年が、空への憧れを抱き続ける」物語ではなく、「二人の青年の強い友情を描く」物語でもなく、「他愛のない夢を持っていた子供が、戦争という現実に直面し、成長を強いられて帰郷する」物語なのです。ですから、ジャックに苛立って腹を立てるというのは、観客として至極当然の反応であり、その辺に私は、ウェルマン監督のしたたかさを感じるわけです。 【円盤人】さん 7点(2004-02-25 22:05:21) |
2.驚いた。もしこの映画がトーキーでカラーだったら、21世紀製作の映画と言っても言い過ぎではないと思う。やっぱり言い過ぎかも・・・・・・・とにかく空中シーンがスゴイ。どうやって撮ったのか?個人的には「フォレスト・ガンプ」の足のないダン中尉と同じくらい気になる(笑) ミニチュアには見えないし、まさか空中で撮影?誰か教えてください!!ストーリーは「パールハーバー」みたいだった。だが、ベン・アフレック以上に、この主人公が嫌い!!そもそもジャックが勘違いしなければ、デイビットは・・・・・(涙) クララ・ボウの可愛さにプラス1点! |
1.空に憧れる男たちの恋と友情が戦争中の空中戦を背景に描かれる。アメリカ空軍の全面協力を得て作られたらしいが、ドイツ空軍と闘う強くて勇気あるアメリカの若者を称える意図もあったのだろう。それはともかく、この空中戦シーンなど航空場面は今見てもスケールが大きく迫力もあって感心する。親友を誤って撃ち落してしまい後悔にさいなまれる主人公、悲嘆にくれる両親や恋人など英雄と称えられる若者の苦悩も描く。写真でしか見たことのなかったクララ・ボウは、この時代のクラシカルな女優と比べてかなり現代的な感じがする。明るくごく普通の女の子といった感じ。ちょい役だが、大好きなゲーリー・クーパーが若く美しい姿でアップで見られたのも嬉しかった。 【キリコ】さん 7点(2004-02-07 15:38:58) |