4.前に麻薬密輸の罪を着せられた女性を取材しノンフィクション小説として
世に売りだした元フジ女子アナ長野智子著作の「麻薬の運び屋にされて」
を彷彿とした社会派サスペンス作品だ。
本作はK・ベッキンセール扮するダーリーンとクレア・デインズ扮するアリスが
大学の卒業旅行にタイを選び単に無知で貧乏ながら
男の甘い罠に嵌められた所謂犠牲者だ。
そんな恐ろしい現実をリアルに再現しながら極限状況の中での
過酷な体験を経て2人の女性が自分を発見していく過程を
緊迫感溢れる演技で描いている。
ただ如何に因果応報な事象とは言えタイの麻薬に対する法律には厳しいものがある。
さらに主人公2人の濡れ衣は痛いほど分かるから余計に深刻。
実際にこのようなケースは結構多いらしく現在でも多数の人達が
言われなき罪により異国に収監されているという事を聴いた。
本当の意味での救済として人生の20代~30代という大切な時間を
無益に奪われてしまう人達を何とかしてやれないものかと
考えずにはいられない作品だ。