1.フェリーニの「8 1/2」と比較されることが多い本作、今回アレンが演じるのはコメディ映画の売れっ子監督兼俳優。とにかく映画製作上の悩みを全てぶちまけましょう的な本作では、かなりうんざりする程の理論の構築とその否定が繰り返される。例によって「生きる意味とは何なのか?」と悩み続けるアレン。そしてふっと気づく。人生の意味とは、心地良いそよ風が吹くある完璧な朝、目の前には美しい恋人(シャーロット・ランプリング)。そうだよね。あの何もかもが完璧に思える瞬間。ある日突然やって来て、あっと言う間に過ぎ去って行くあの永遠の一瞬。あぁ。個人的にちょっとグッときてしまったので、美しい気球のシーンと合わせて7点。それにしても、おーい!アレンファンのみなさーん!何でこの作品をスルーするんですか?不肖黒猫、思い切って口火を切らせて頂ました。