6.《ネタバレ》 題名から予想するよりは面白い映画。すべての国の国民は自国民をお人好しだと思いたがっているところがあり、これ下手すると被害者意識からグロテスクな排他主義にもなっていくんだけど、でもそういう「お人好し意識」を下地にして世の中を受け入れていこうっていう、穏健な心理手段にも思われ、自然に人間の集団に備わっている安全装置なのかもしれない。少なくとも、そういう「お人好し」として他者に対そうとする礼儀が生まれる。このイタリアの兵士たち、ギリシャ人にもトルコ人にも「トモダチ、トモダチ」って体よく扱われ、ドイツ人の猛々しさもなく、馬鹿にされてるのかもしれないけど…、というイタリア人の自画像。不意に子どもたちが現われ、敷布の向こうにギリシャ人の日常生活が現われる滑稽味。二年間の休暇ならぬ三年間の休暇。そうか、戦争ってのは「生活」からの休暇という一面もあったのかも知れないな。再建に燃えていた軍曹も、ラストではこの休暇の島に逃げ帰っている。なんか岡本喜八が好みそうな設定。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-09-11 09:43:26) |
5.《ネタバレ》 ささいな任務のためエーゲ海の孤島に赴き、通信機が壊れてしまったため戻れなくなったちょっとダメな兵士たち。戦争がどうなっているのか知る術もない、長い長い夏休みのような日々が始まる。親も恋人も無いさびしげな男は、娼婦との出会いによって人生が大きく変わる。もし自分なら、残してきた家族や友人に会いたくて、帰りたくなるだろうか?ラストのテロップは、私には「逃げるのはけして悪い事ばかりじゃないよ」と言っているように感じました。自分の人生だから、自分で選びなさいってね。 【ETNA】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-11-28 22:09:25) |
4.みなさん仰るように、不思議なテイストの映画でした。せつなかくも、悲しくもあり、おかしくもあり、そして画が美しい。淡々と進むのですが退屈はしません。原題「Mediterraneo」 は「地中海」の意味のようです。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-11-09 07:31:24) |
3.主役の8人のイタリア兵が、みんなどことなく間が抜けていて、ちょっとしたやりとりでも実に楽しい。進行に伴ってだんだん個性が出てくるのも良い。しかも、脳天気なだけではなくて、よく考えたら深刻だったり悲しかったりする場面もあるんですけど、みんな何ら意に介さず前向きに進んでいくところが良いのです。それと、全体を包むエーゲ海の美しい風景は絶品で、ここでも得をしています。 【Olias】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-05 01:13:47) (良:1票) |
2.戦いの中心から疎外された兵士達の安息の日記というか、かなりまったりとした映画。兵士達が現実の流れに対して結構無抵抗。苦悩するでもなく、幸福をつかむための努力が特にあるわけでもない、何とも不思議なテイストでした。 【ラーション】さん 7点(2004-05-29 00:30:45) |
1.確か、第二次世界大戦中のドイツの一小隊が、作戦のために上陸したエーゲ海の小島で素朴な島民と出会い・・・ってな話だったかな?随分前に観たんで記憶があやふやなんですけど、不思議な感じの映画でしたね。確か、映画の冒頭と最後で意味深なメッセージがあったような・・・。 【ぐるぐる】さん 7点(2003-10-07 14:18:13) |