1.この映画、大阪西成区につい数年前まであった「トビタシネマ」、良く言えば昔ながらの映画館、正に閉館間際くらいの時期にたまたまヤボ用で大阪に行ったときに観ました。一体、何ゆえモノクロ格調高めな文芸大作映画を場違いな場末の映画館でリバイバル上映するんだろう?と不可思議でしょうがなかった。陳腐なストーリー云々より、これはバーグマンとモンタン氏、そして人気絶頂期トニパキ君、三大スターの顔合わせを愉しむ映画だと思いました。演出はパリという舞台を生かし、なかなかきめ細やかな情感を漂わせいいムードを醸し出していたと思います。バーグマンは、この時期から、腰のあたり贅肉が若干付き始めていて、多少加齢を感じさせられました。「カサブランカ」や「汚名」の頃の、ひたすらキレイだった時期はもはや遠く、歳を重ね彼女にもいろんな荒波がありましたからね~。映画館を出たあと飛田界隈をちょいとそぞろ歩いたんですが、あべのハルカスのお膝元、ほんの数分のエリアにスゴイ光景が広がっていて、大阪という町の底知れぬ奥深さにたった今しがた観た映画以上に感動してしまいました。あ、どこへも寄り道せずまっすぐホテルに戻りました、はい。