5.市川崑監督の死去というニュースを聞いてとても淋しい!そんな中で借りてきたこの時代劇は一風変わっていて新鮮である。今、観るからこそこの何とも新鮮な世界、そこは今時の時代劇とは違う味わいを感じる。いきなり冒頭のあの啖呵、信太の仁義、繰り返される言葉の応酬、まるで何だか「男はつらいよ」の車寅次郎みたいだ!市川崑監督、この映画を観る限り、山田洋次監督のファンではないだろうか?作品全体の出来としてはさほどの出来ではないと感じるし、滅茶苦茶な感じもするが、その滅茶苦茶な展開も、つまらないとは感じないし、同じ時代劇でも山田洋次監督の時代劇三部作中、世間的に最も評価の高い「たそがれ清兵衛」よりも私は市川崑監督の撮ったこっちのがずっと面白いと思います。