1.《ネタバレ》 むかーしTV放映で観た印象はあまり良くなかったけど、今観直してみると結構ていねいに撮られた作品だなと再評価しました。空母からの発艦シーンは結構細かく描かれているし、橋を攻撃する場面はもちろん特撮ですが当時としてはレベルが高い映像です(オスカー視覚効果賞とってます)。米海軍全面協力の割には、軍務や空母内の人間関係がシニカルに描かれているところは意外です。 入港するシーンで、甲板に並べたプロペラ機のエンジンを回して空母の位置を微調整するのですが、こんなこと本当にやっているのかとびっくりしました。そりゃエンジンが痛むと飛行隊長が怒るのは無理ないですよ。 最後に主人公があっさり戦死しちゃうところは、同じM・ロブソンが監督した『脱走特急』のF・シナトラを思い出しましたが、この監督はこういう無常観が好きなんですねえ。朝鮮戦争がテーマの映画ではお馴染みの日本風景ですが、まあこんなもんかなというレベルで収まっています。あの「ショウ・ボート」という米軍専用キャバレーは、いかにも国辱ものという雰囲気ですが、新橋に実在していたそうです。 G・ケリーが出演していますが、さすがクール・ビューティぶりは圧巻です。この映画、戦争映画にしては珍しく衣装がE・ヘッドなんですが、なるほど、G・ケリーが出ているからなんですね。