16.《ネタバレ》 【違和感】①苦労知らずの白人男性監督が昔の黒人女性の過酷な人生を描く。②手紙が届かないというが、義父や親類や知人に頼めばいい。学校の先生や友達もいるでしょうに。教会宛に事情を説明して出せば、手渡しで届けてくれると思う。そうしなくともアフリカに立つ前に一度は訪ねなさい。比較的恵まれた生活をしているのだから。③主人公セリーの夫がネティの手紙を後生大事にしまっておくのは何故?焼き捨てるでしょ。④夫のキャラが、美人歌手シャグが登場してから別人のように変化してしまう。虐待キャラから憎めない男に変身。⑤セリーの子供をネティが育てるなんて、偶然が過ぎる。⑥自立した筈なのに実父の遺産が転がり込んで商売を始める。その商売がズボン店で、それまでの彼女と縁が無い。良い話が台無し。⑦セリーは父に強姦されて子供を産んだと思っていたが、実の父では無く義父だった。彼女は妹と子供と再会し、遺産を受け取る。シャグは神父の父と和解する。強い女ソフィアは夫と元の鞘に戻る。セリーの夫は改心してセリーと妹の再会を助ける。何もかもうまく収まり過ぎ。余韻が残らない。【感想】描く対象が絞り切れず、締まりが無い。単純な女一代ものにすればいいのに、他の女性の人生や時代を描こうとして冗長的。一本の映画で描ける内容は限られている。クライマックスが手紙を読むところなので、その余韻で家を出、再会させてすぐに終わればすっきりした。ゴスペル場面など不要。◆骨子は、父や夫によって人権を無視され、教育も受けず、虐待され続けた女が、自立した女性と出会うことにより、魂が目覚め、生きる喜びを知り、自立すること。映画では夫に対する怒りが協調され、女の成長過程が十分描けていない。刃物を突きつけ、罵り、他人に頼って家出するのが自立だろうか。感動が薄いのはこのため。再会が感動のクライマックスとしてもそれは成長した結果の神様からのご褒美ようなもの。原作は感動的、監督は天才、映像は詩的、演技は文句なし、でも脚本の出来が悪ければ、良い映画にならない好例。原作の矛盾点を改善し、無駄なキャラを削り、ラストも改変するくらいでないと成功しない。小説と映画は別物だからだ。小説では自由に表現できる心理描写も映画では科白と映像で表現しなければならない。おのずと構成に違いが出てくる。極端な話、シャグを主人公にすればもっと起伏にとんだ物語になったろう。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-20 06:15:27) |
15.この作品を観てから軽々しくゴスペルが好きだと言えなくなった。映像の美しさも素晴しいが、クインシー・ジョーンズの音楽も魅力である。スピルバーグ作品の中では、このような少し重めのテーマのものが世の中の批評に反して個人的に好きである。 【円軌道の幅】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-12-23 21:15:16) |
14.スピルバーグがこういう作品を撮り出して、当時は、「そんなにオスカー欲しいかよ~」と陰口叩かれたりしたワケですが(いや、今でも言われてるのかな)・・・・・・まあ、何か目標を持つってのも、結構なことじゃないですか(笑)。それだけ、確かに力のこもった作品でもあり、美しい映画に仕上がっています。姉妹の別れの場面で二人がかわす“手遊び”など、「視覚的キーワード」とでも言いますか、雰囲気や感情をあくまで映像として刻みこもうとするのが、スピルバーグ好みというか、いかにも「らしい」ところ。それが、映画全体と通してとなると、もう一歩の踏み込みの甘さが感じられなくもなく。暗い話をヘンに救おうとする、妥協の産物のような安心感。結局、映像を充実させんとする才気は溢れていても、映画の題材に対するシンパシイが、それに追いついていないのではなかろうか? 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-12-02 23:43:55) |
13.《ネタバレ》 てっきり白人に差別でも受ける話かと思ったら、その辺は軽めで、普通に黒人同士での不幸な話がメイン。冒頭の三十分くらいの展開がとても悲惨で見てるの嫌になったが、子役からウーピー・ゴールドバーグに変わった辺りから少しづつ良くなってきます。しかし自分が夫から暴力を受けているのに、その息子ハーポが嫁の扱いを困っているからといって、殴ればいいじゃないかなんてことを言うのは明らかにおかしく、理解不能。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-08-12 18:08:31) |
12.美人て「あんたは美人だから・・」その一言で頑張った成功も容姿のせいだと評価されてしまう。何故かこの映画を見た時美人は損な気がしてきた。 【junneisan】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-03-28 10:44:34) |
11.《ネタバレ》 ほとんどが暗く悲しいシーンであり、また長い作品であるが、人間の持ついろいろな面を見せてくれて、また見終わった後もいろいろと考えさせてくれて、簡単に結論が出ないところが良い。●再見してどきっとしたのは、序盤、妻ソフィアへの対応に悩むハーポに対し、セリーがさらっと「殴れば?」と言ってしまうシーンです。彼女は父からも夫からも常に殴られてきたので、「言うことを聞かせる」=「殴る」だと思い込んでいる、というかそれ以外知らない。だから、ほかの人に対しても、その概念以外のことを伝えることができない。こういった連鎖の問題は現在でも着実に存在しますし、85年の時点でそれをするりと映画の中で表現してしまった手腕が素晴らしい。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-01-06 23:56:02) |
10.黒人社会を正面から丁寧に描いています..秀作です.. 【コナンが一番】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2004-01-23 10:44:27) |
9.スピルバーグらしからぬ作品。どこが泣き所なのか私にはわからなかった。ラストは心地よかったです。 【もちもちば】さん 7点(2004-01-18 21:40:59) |
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8.原作を中学生の頃に読んだのだけれど、今思うと本当に理解し切れていたのか?と疑問に思う。アメリカの黒人女性。白人から蔑まれ、男からも虐げられる。逃げ場もなく、根本的に絶望的。その閉塞感の中でそれでも前を向いて生きていけるか?私にはとても無理だ。しかし劇中の女性たちはあの悲惨な状況下でも笑って生きている。思考を喚起させる、という意味ではこの映画は充分だ。それがスピルバーグの手腕なのか、アリス・ウォーカーの原作に起因するものなのかは分からないけれども。 【ひのと】さん 7点(2004-01-10 14:32:56) |
7.なんだかやりきれないエピソードが続いて、ちょっとうんざり気味でしたが、スピルバーグの演出力で最後まで見れた感じです。本国のアフリカ系アメリカ人さんたちにはどう映ったのでしょう。 【ロイ・ニアリー】さん 7点(2003-12-12 11:47:48) |
6.《ネタバレ》 アリス・ウォーカーの本(日本語訳)を読んだことがあってこれを見たのですが、やはり原作とはかなりイメージが違いますね。「やなこった」の一言で運命が変わるところなどは当時の米国の現実だったのでしょうが、それでもかなり奇麗ごとに描かれているのではないかと思います。それにしても米国にはこの種題材を映画化できる女性監督とかっていないのですね。印象に残ったのは二人のブランコのシーンだけ。 【たいほう】さん 7点(2003-09-03 01:13:38) |
5.ウーピーがシリアス?って違和感があったが、重いテーマを感じさせないのは◎。笑える場面もあります。そのひたむきな強さを見ていると元気がわいてきます。 【tantan】さん 7点(2003-06-19 19:23:43) |
4.セリーとその夫の有様は、ほんの数十年前の日本の夫婦にも見られる姿。家族法の改正が取り沙汰される今、我々は未だ発展途上であることを、映画を通して感じる。映画としては、ちょっと長さを感じさせるが、それがまた、希望のない現実を生きる主人公にとっての日々の長さと重なり、リアリティを出している感じも。今となっては希少なウーピーの「耐える女」も良かった。本作のテーマは人種問題というより「因習」では? 【poppo】さん 7点(2003-04-26 11:38:58) |
3.テーマが重いですね・・・。どうでもいいいことだけど主人公が大人になるとき、急に声が低くなるのでびっくりしました。ウーピーって声低い・・・。 【ふー】さん 7点(2003-04-03 21:23:09) |
2.かなり前に見てるがインパクトはあった。黒人女性の物語として新鮮な感じで見た。ひどい扱いの中でも、逞しい女性もいて救われる。しかしスピルバーグはやっぱり娯楽作品のほうが生き生きしてる気がする。 【キリコ】さん 7点(2003-02-20 21:00:33) |
1.当時、娯楽作しか作らなかったスピルバーグの限界と若さを垣間見た作品。後半だれて来たところに、追い討ちを掛けるように踊ったり唄ったり・・・あれ?これってかつての奴隷制度を描いた作品じゃなかったっけ?そう想像していて騙されたと思ったのは自分だけだろうか・・・? 【イマジン】さん 7点(2001-01-18 12:27:19) |