1.《ネタバレ》 冒頭の銀行強盗と追跡逮捕劇に、強盗団 VS 保安官&街の人々の西部劇かと思いきや。1878年での判事・検事・弁護士・陪審員が揃った裁判模様と死刑執行の為の絞首台設営を犯人が目にしているのが驚き。保安官の味方は殉職保安官未亡人と婚約者の連れ子の少年だけで、娘(犯人元カノ)・婚約者・街の人々が犯人に肩入れして孤立してゆく意外な展開に目が離せません。ひょっとして無罪なのかと思った犯人が本性を剥き出しにする結末も結構手に汗握るものでした。辛くとも保安官として聖書に誓ったからには正義を貫くという胆力を見せる私的優男のイメージを覆されたフレッド・マクマレイと邪心を隠した優男を演じたロバート・ヴォーンが印象深い。短い尺でありながら見応え充分の異色西部劇にして良作です。