《改行表示》11.《ネタバレ》 屋上で行われる修行が侍らしくないのはご愛嬌として、電話やファックスではなく伝書鳩を使ったり、最も気持ちの通じ合う親友とは言葉が通じなかったり、「そんなやり方はダメでしょ」と鳥に狙撃を阻止させて銃撃戦を見せてくれるあたりがタマりません。 それとやっぱりこれは役者陣が素晴らしいと思います。フォレスト・ウィテカーの巨体はトロそうでありながら素早く(ルーイを守るためジョニーを射殺する時の素早さ!)、攻撃的でありながら同時に柔和であり魅力的です。また、高齢化の波がもろに押し寄せているマフィアのジイ様たちが良い味を出していて、階段を登るだけでゼイゼイ息を切らしていたり、バスローブ姿でラップを披露したり、真剣な顔つきでアニメを見ていたりと、そのユニークさは相当な面白さです。 ・・・それからこの映画は他の映画のアイデアを拝借しており、過去にゴースト・ドッグがルーイに救われた二度のフラッシュバックにおいて、ルーイの回想とゴースト・ドッグの回想ではチンピラの銃の方向先が異なっているのは黒澤明の「羅生門」への、水道管から射殺するのは鈴木清順の「殺しの烙印」へのオマージュとなっているのでしょう。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-03-03 18:48:26) |
10.《ネタバレ》 一風変わってて、いい雰囲気のハードボイルド。ラスボスの倒し方は「ああいう方法があるのか」とちょっとビックリ。 ところで「武士道は死ぬこと見つけたり」というのは、例えばお家を守るためであったり、国を守るためであったり、そこに属する大事な人達を守るためであったり、共通の価値観・文化を守るためであったり…自分の命と引き換えにそれ以上に重要なものを存続させられる局面にあって、礎として死を受け入れる…という考え方だと思う。自分が切腹する事によって、お家の体面が保たれて断絶されずに続いていくといったような。これは徒に犬死することとはちょっと違う。そういう点で主人公があそこで死ぬことによって、後世に何を残す事ができたかを考えると少し微妙でした。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-09-25 13:42:52) |
9.この映画は基本的に最高だ。でも、突っ込みたいのが一点。少なくとも日本刀は刃を上に向けて(つまりミネを下にするってことよ)鞘に収めるのが鉄則。じゃないと鞘の口に添えた左手の指がどんどん切れていきます。ウィテカー兄ちゃん、大丈夫か? サムライとはなにかって精神的な問題よりも、まず振る舞いをきちんと真似しましょう。でも、この映画のテンション悪くないと思う。 |
8.伝書鳩にしびれた。緊張と弛緩が、ぜーんぶ的外れに配分されているあたりが、ちょっと真似のできないジャームッシュの世界。ところどころに出てくる英語訳の葉隠れに一驚。ジイサン侍の狂信的うわごととは全然違う立派な箴言みたいに読めてしまう。呑み込めないと言って止めといてもいいはずのところを強引に消化すると、こういう創造的誤解が生まれるわけだ。人殺しを生業にするのは勧められないけれど。 【哲学者】さん 8点(2004-06-14 10:11:00) (良:1票) |
《改行表示》7.外国映画で日本のことを知るのも変だけど、なんか武士道ってカッコよさそうだなーと思った。音楽のせいかな?あとこの映画で、カメラワークの面白さというものも知ることができた。 これを見てから一年以上経っても、忘れがたい雰囲気がある映画。温度が低い無機物みたいな抑えた感じがとても渋く感じられた。 【●えすかるご●】さん 8点(2004-01-29 00:18:16) |
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6.深い味わいのある映画でした。ジャームッシュらしさも良く出ていたし、普通にカッコイイって思えましたね。デッドマンでのノーバディ役、ゲーリー・ファーマーが出ていたのに驚愕、そして全て熟知。 【Floyd】さん 8点(2003-11-29 05:28:37) |
5.久しぶりに見たジャームッシュらしい映画だったと思う。映画全体のヒップホップ調のリズム感が心地よい。勿論ゴースト・ドッグは日本のサムライとは全然違うが彼の中では完璧に分かっている。「すべて熟知」なのだ。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2003-11-11 11:28:48) |
4.まさに全編通して武士道。フォレスト・ウィテカーの演技が実にシブイ。浸れます。 【tantan】さん 8点(2003-06-24 00:26:11) |
3.日本のかっこよさみたいなのって、当の日本人はあまり感じてなくて外人のほうが敏感だったりする。ヒップホップ好きだから普通にかっこいい場面がめちゃくちゃかっこよく見えた。 【d-baby】さん 8点(2003-05-10 21:09:23) |
2.「葉隠れ」を愛読する黒人の殺し屋、アニメばっかり見ているマフィアは爺さんばかり、なんちゅう設定なんだ~(爆笑)「人気のあるのはバニラだが、本当に旨いのはチョコレートだ」というフランス語しかわからないのに、殺し屋と心が通じるアイスクリーム屋の黒人にいちゃん、サムライスピリッツを受け継ぐ?少女、相変わらず我が道を行くスタイル、ズレてます。ただ、このズレを受け入れられるかどうかで、ジャームッシュ作品の評価は違ってくるのだと思います。どこかで見たな~というシーンも多く、鈴木清順監督へのオマージュもいくつか見られました。ジャームッシュ氏も、頑固オヤジの域に達してきたのかな?と感じました。 【クロマス】さん 8点(2003-01-23 23:54:33) |
1.ひさびさにジャームッシュ節を見せてもらった感じ。葉隠を愛読し、日本刀を自在に操る巨漢のF・ウィテカーの姿が何とも珍妙。バックに流れるヒップホップサウンドもオフビートな感じで大変良かった。 【モーリス】さん 8点(2001-05-28 08:43:07) |