5.パスパルトゥー役がジャッキー・チェン、ってだけでもう合格。すばらしい発想の飛躍。惜しむらくは、もう少し若い頃であったら・・・。なんでパスパルトゥーが中国人なんだよ、ヴェルヌの原作と全然違うだろ、と言われましてもですね、私からすりゃ、カンティンフラスのパスパルトゥーの方がよっぽど違和感ありまくりなんですけどね、あはは。そりゃま、あの原作の面白さ、特に大詰めの大西洋横断あたりからの盛り上がりもまた、本作には無いかも知れませんけれど(ヴェルヌの『80日間世界一周』と『気球に乗って五週間』は、どちらも本当に興奮します。ってどちらも同じような内容ですが。笑)。あるいは、飄々としたフォッグ氏と陽気なパスパルトゥー、という絶妙コンビぶりも本作には無いかも知れませんが。しかし、この作品でジャッキーは、ひたすらジャッキー節を貫いている、それが本当に素晴らしい。これはジャッキーの映画。本作のカメオな部分なんて、作品の魅力の中ではお釣りみたいなもの(と言いつつ、サモ・ハンが出てきた時にはちょっとホロリと来ましたが)。とにかくぶっ飛んだ内容、メチャクチャな展開で、ツジツマ合わせ的な説明も無く、ただジャッキーが暴れまわる。なぜ逃走した3人はマンホールから現れるのか。そんなことはどうでもよろしい。なぜ自由の女神の顔がそこにあるのか。そんなの、単に女神の鼻から足が出る場面を撮りたかったからに決まってます。全編、そんな感じ。いやホント、すがすがしいですよ。痛快、痛快。ちなみにウチの幼稚園の娘は、「このヒト、なんかジャッキー・チェンに似てる」とか言いつつ(正解です)、木製の腰掛で戦うシーンに随分喜んでましたが、これは『ヤング・マスター/師弟出馬』(のユン・ピョウ)を憶えていたかららしい。と言う訳でこれは、親子で楽しめる映画なのです(強引に断言)。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-03-17 22:31:45) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 劇場公開のとき、私の住んでいる地域では吹替しか公開されなかったのでDVD化を待っておりました。旧作と比べたらかわいそう、アカデミー賞取るわ、テーマ音楽は完全定番化してしまうわで「雲の上」の存在ですから。ギャグ、アクションのテンポもよく、ちょっと中だるみするところもありますが、なかなか軽快に話が進んでいったと思います。カンフーエピソードは詳しくないので、他のかたのコメント読んでください。すごくよくできてると思ったのは、各国、各地域を表すロゴがちゃんとマッチするフォントで作られてるとこですね。珍道中ものや「グレート・レース」「スパイ・ライク・アス」「お熱いのがお好き」が好きなかたなら楽しめる作品だと思います。あ、この映画おもしろいと思ったかた、上記の作品はおすすめです。残念だったのは追いかけ回してるフィックス警部補の最後のシーンが鼻頭をぶつけるで終わらなかったところ、こういうお約束はきちんと守らないとね。最後に、日付変更線という原作、旧作で最も重要なネタ、どうするんだろうと思ってたらヴィクトリア女王使うとは。 【shintax】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-08-15 15:46:00) (良:1票) |
《改行表示》3.特に見る気も無かったのですが成り行きで鑑賞する事に。最初にジャッキー・チェンが出て来たときは不安になりましたが、笑いあり友情あり冒険ありで非常に楽しめました。予告編に彼を登場させなかったのは正解だと思います。 憎めない悪役(の下っ端)であるフィックス警部補を始め随所に爆笑キャラがてんこ盛りで笑いが絶えませんでした。かと言ってコメディだけで終わっていないのが良いですね。ラストの締め方などもエンターテイメント映画としてバッチリです。 残念だったのは中盤以降の旅が足早になってしまった事でしょうか、シュワちゃんのシーンを省くなりしてそちらに時間を割いて欲しかったですね。欲を言えば日本にも寄って欲しかったかも? 家族や友達と一緒に見るのがお勧めです。 【alian】さん 8点(2005-01-05 03:48:41) (良:1票) |
2.元の「80日間世界一周」とは比べ物にならないくらいお馬鹿なんだけれどやたら楽しいアドベンチャームービー。元のファンはジャッキー扮するパスパルトゥーにぶったまげるかもしれません。気をつけて。でも、ジャッキーが故郷の村から盗まれた仏像を取り返して戻ろうとするのは、某タイ映画からの影響でしょうか? |
1.《ネタバレ》 さてさて、原作は言わずと知れたジュール・ヴェルヌの名作文学、そして映画版のオリジナルはアカデミー賞受賞作品と、これまた随分と分の悪いことになってますが、正直言って、オリジナルに勝るとも劣らぬ出来であったと思います。オリジナル(映画)と比べ、上映時間が短いせいで、立寄る国が少し少なかったり、いきなり日にちが飛んで次の国に入ってたり(前の国を出ていたり)と旅の道中の描写が少ないという欠点もあるのですが、よく2時間少々で纏め上げたと思います。それに原作等では資産家であったフォッグ氏が今回発明家という事になってますが、個人的にはこっちの方がしっくりくると思うし、何よりも信念、希望、夢、それらを代弁する存在としては実に見事な設定だったと思います。本来フランス人のはずのパスパルトゥが今回は中国人のジャッキー・チェンになってますが、これもまたありだと思います。ライト兄弟が出てきたり、発明王エジソンの名前が出てきたり、完成前の自由の女神が出てきたりと歴史ネタも多いのですが、中でも一番良かったのが黄飛鴻(演じるはサモ・ハン!)率いる広東十虎が出てきてカンフーバトルを見せてくれたこと。このサービス精神にははっきり言って感動しました(笑)。ライト兄弟よりも早く飛行機を作ってしまったり、時代考証がデタラメという突っ込みはいくらでも出来ますが、それらを全て吹っ飛ばして、夢と希望と愛と友情の旅にどっぷりと浸かる事が出来ました。 |