40.《ネタバレ》 最後の悪ふざけは長すぎる笑。義太夫とらっきょは良い味出してた。前半のたけしの酷い振る舞いは後半への傾斜をつけるための上り坂と納得。他の指摘にもあるように、音楽で化けてる作品だとは思う。虫の声がする中、夏の畦道を歩いているシーンだけでグッとくるのは、自分が子供の頃の夏休みに同じシーンがあったからだろう。 【なす】さん [インターネット(邦画)] 8点(2019-03-19 20:33:39) |
《改行表示》39.『キングスマン:ゴールデン・サークル』を観に行く直前に、たまたま家で観てたのが『菊次郎の夏』で、この2本を続けて観る事には何の必然性もないし、誰かに勧めようとも思わないんですけれど、『キングスマン~』の中に、〇〇器に逆さに突っ込まれて天井に向かって突き出た足、ってのが出てきて、そういや『菊次郎の夏』でも、犬神佐清よろしく水中に頭から突っ込んで逆さになってる場面が出てきて、何だかこんなシーンばかり見る日だな。というか、要するに、人間がサカサマになってる光景ってのは、金のかかった超大作であれ、そうでない作品であれ、いつでもどこでもオモシロいんですね。 むしろ、たまたま続けて観てしまったことで、金をかけず体を張ってそれを見せてくれたコチラの作品に、妙な親しみが湧いてきます。 この作品、監督自身が、ロクでもないオッサンを演じていて、本当にロクでもないんですが、1割くらい、どこか憎めない、いい味を出していて、そのたった1割が、映画が進むに従って輝きをもち、オッサンそのものの印象を変えていく。題材からしたら、本来なら彼とともに旅をする少年の方が主人公となるべき存在なんでしょうけれどね。しかしこの少年にあまり目立った演技をさせず、我々が少年にばかり肩入れしないようにさせることで、あ、これはオッサンの成長物語でもあるのだな、と。何しろ、タイトルが、「菊次郎」の、夏。 マンガのように、シーンの間を飛ばしをブツ切りにしてみせる面白さがあれば、さまざまなバカバカしい小ネタの面白さがあり、思わぬところで思わぬヒトが役者として登場する面白さも。 時にはシンミリしつつも、この遊び心が、何とも楽しいのです。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-01-31 22:36:53) |
38.観終わったあとに、あーいい作品観たって思える作品。テンポが非常に遅くて、夏の日の1日をじっくり描いている。子供に対して不器用なたけしが実に上手い。どうしようもない旦那に久しぶりに会って、減らず口をたたいても惚れてるんだなーとおもわせる岸本加世子も良い。オススメです。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-09-25 12:37:43) |
37.《ネタバレ》 確かに「バカヤロー」がやたら多い。口癖でもあり、照れ隠し的に使われるので、まねしたくなる衝動を抑えられなくなるじゃないか、バカヤロー。すみません、ついつられて。たけし監督の映画は、日本映画にありがちなしっとり感が無く、外国映画の乾いた感覚がする。外国で好評なのは、日本的なところが評価されているからなのではなく、彼らの感覚に近いからなのかもしれない。この作品でも正男役の少年は演技らしい演技をしないように見える。が、そこが監督の演出のねらいであるふしを感じる。日本的な親子関係の絆や感情の表現を避け、軍団のバカなギャグまで使い、淡々とした雰囲気の中に誰もが目にしている日常の風景のロードムービーにしてしまっている。だからこそ、最後の菊次郎と正男の心のふれあいには、無理の無い満たされた暖かさを感じてしまう。いかん、思い出したら、つい涙が出てきたじゃないか、バカヤロー。 【パセリセージ】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-04-17 22:05:12) (良:2票) |
《改行表示》36.「たくさん遊んで すこーし泣いて」 このキャッチフレーズ、良いですね。 愛情表現の下手な不器用な男をたけしは見事に演じている。 子供を抱きしめる時のぎこちなさが、逆に胸を打つ。 久石譲の音楽もいつもながら音量が大きすぎて少し過剰に感じる部分はあるものの、曲がとにかく素晴らしく、映画の雰囲気を決定づけるものになっている。 照れ隠しのようなたけしの笑い顔、とってもやさしい「バカヤロー」の響き。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-12-17 09:30:49) |
35.前半の母探訪は建て前で、後半の癒しをただただ描きたかったんじゃないかと感じました。あのゆったりとした時間の流れ、かといって長く続くわけでもない夏のひと時。なんともいえない気持ちです。監督も少しは癒されたんでしょうか。 【njld】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-09-30 19:24:54) (良:1票) |
《改行表示》34.《ネタバレ》 何というか、子供のころ夏休み終盤に感じていた寂しさのような感覚が甦ってきましたね。 暴力的で自己中心的な「殿」だけれども、実は心の優しい男・・・・菊次郎という男は、まさに世間が(もしかしたら北野監督自身が)求めている理想の「ビートたけし」像ですね。それを、ロードムービーでふんだんに見せてくれるのでファンとしてはたまりません(ファンでないと、母親を見てからの展開がグダグダに感じられるかもしれませんけど) 。久石譲の日本映画史に残るであろう素晴らしすぎる音楽、独特の映像美(色彩・風景・カメラワーク等々)・間合いも言うことなしです。 【TM】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-08-31 22:35:54) |
33.好きだな~この雰囲気。ハチャメチャな事ばかりしていても人の心の痛みが分かる人。菊次郎のように年取ってもいつまでもそれが分かる人間でいたいと思いました。(43歳) 【カスミン】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-08-25 19:53:46) |
【Dr.Tea】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-12 02:12:09) (良:1票) |
【なますて】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-04-20 10:52:07) |
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30.誰がなんと言おうが、俺は好きだ。洗練されたギャグとは言いがたいが、面白い。単純なストーリだが、ホロリとくる。個人評価では北野監督作品の中で2番目によい。 【la_spagna】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-05-04 13:49:26) |
29.暴力描写が上手すぎて怖い北野映画において、この映画はちょっとポジションが違う気がして何度も観ました。ロードムービーとしてゆったりとした暖かい空気が流れているし、切なくなるシーンも押し付けてこないので逆にクセになるような印象を持ちました。カンヌの笑いを取った「タコ男」も、あれが井手らっきょの笑いだし受け入れて観る事に(笑)たけしの「バカヤロー」は小さい頃からずっと聞いてたので(笑)むしろセリフの1つとして心地よく感じたり。特に最後の「菊次郎だよバカヤロー」は優しい言い回しでジーンときた。久石譲の音楽もこの映画が最も素敵だと思った。 |
28.たけしが演じるおじさんが下品なのだけど、映画はとっても上品。あんなおじさんが近所にいたら嫌なんだけど、北野たけしの映画中だと、いとおしい。私も後半がだらだらしていると思いますが、北野流の優しさが心地よい作品でした 【サイレン】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-15 09:02:58) |
《改行表示》27.あと一分でも長かったら、あと一つでもギャグが多かったら、「駄作!」と思ったかもしれないが、ギリギリのところで、北野監督の心象風景を垣間見ることができる作品になったと思う。 北野監督は照れ屋で控えめな人だと思っている。だから、バイオレントな作品では容赦が無いのだと思う。一方、「やさしさ」を描く作品においては、北野監督の人物像がそこここに見て取れる。照れ屋で控えめだから、菊次郎がやさしさを表す時にも照れ屋だ。それは、北野氏の役者としての演技力を評価する場合はマイナスポイントになるのかもしれないが、この作品においては、監督としての北野氏は、完璧な演技を役者たちに要求しなかったと感じる。心象風景が、よどみなく流れるものであるべきだとは誰にも言えないだろう。北野氏のそれも、断片をつなぎ合わせるようにして映画という作品に仕上げたのだろうと思われる。だから、役者の半端な演技も、物語がつぎはぎのような印象を与えるものであっても、この作品の主題に影響は無いと言えるのかもしれない。だって、北野監督は、ささやかな「やさしさ」を慎み深く表現したのだから。…ただし…北野監督…世界の北野という地位・名声を知らない人や、日常的に北野氏をTV画面で見る機会の無い人や、私のように北野氏に好感を抱いていない人にとっては、つまらない作品だと評価されても仕方ないだろう。 【日雀】さん 8点(2004-08-03 16:54:34) |
26.《ネタバレ》 何とも清々しい観後感。母を訪ねに飛びしたときと同様、少年は駆け足で家に帰っていった。もう大丈夫だろう。菊次郎の蛮行も、映画が優しい雰囲気に包まれているので、少しも不快に感じない。コピーにあるように、「たくさん笑って、すこーし泣」いた。子供への愛情の示し方がだんだんわかりづらくなってきているけど、ただ一緒にいてあげることが大切なのかも、そんなことを思った。 【kozi】さん 8点(2004-06-28 09:56:13) |
《改行表示》25.《ネタバレ》 いや、面白かった。まぁ、おそらくビートたけしの幼少期の体験を投影したものなのだろうけど、その物語を途中で放棄してやりたい放題。何なんだあのタコわ、と。 Hana-Biで賞を貰った後に出して良い作品なのだろうか。いやでも面白かった。予想外の映像の連続にゲラゲラ笑わせていただきました。 【ていくし】さん 8点(2004-02-08 19:51:20) |
24.たけし監督好きなので、甘めですが、気軽に見れたし、ほのぼのしていてよかったです。たけし、表情がウマいし、かっこいいっ! 【カルーア】さん 8点(2004-02-01 20:52:17) |
23.「たくさん笑って、すこーし泣いて。」に尽きる。グラッチェ。 【ぽめ】さん 8点(2004-01-11 14:43:03) |
22.好い映画でしたね。何と言っても、菊次郎の人物像に自分を重ね合わせて観ていました。私もギャンブラーでヒモみたいなもんですから(苦笑)。友達の居ない少年が、夏休みに一念発起して母親に会いに行くというロードムービーですが、悲しく厳しい現実と、彼が出会う多彩なキャラクターが映画のストーリーを見事に演出しています。子供のようなキャラクターの菊次郎が巻き起こす騒動は、派手な暴力シーンもなく、好感が持てます(犯罪はいけないけどね(微笑))。この映画の3年と少し後に「座頭市」のモチーフとなるシーンがたくさんあったのも、新たな発見でした。喫茶店のウェイターがタップを踏むシーンや、バス停でつえをつくシーン、神社の天狗の踊りなど、そのまま使われているモチーフですね。少年が母と出会った後、一転して馬鹿をするきっかけになった台詞「一緒に遊びませんか。子供が可哀想でしょ」は、とても印象に残る、好いことばですね。母親を訪れた"大きな"子供、菊次郎の気持ちもほぐれることになる名台詞です。なかなか考えさせられる楽しい作品でした。 【オオカミ】さん 8点(2004-01-04 00:14:57) (良:3票) |
《改行表示》21.いわゆる自然体の演技は、やはりスクリーンに会わないお茶の間的なものを感じるが、トータルでは、いい映画、いい音楽。小エピソードを絵日記で区切ってあるので、北野映画のダラダラ感をあまり感じなかった。でも、音楽に助けられすぎではないか? 流しっぱなしという感じがした。もっと効果的に使えるはず。 【MASH】さん 8点(2004-01-03 17:22:45) |