1.邦題に「の決闘」なんてつけるのは、内容にはあまりそぐわないのですが、でも確かにこの邦題なら、一見して西部劇だとわかる便利さ、というものはありますね。
エド・ハリスとヴィゴ・モーテンセン、この二人、何となく顔が似てると思ってたので、キャスティングとしてどうかと思ったのですが、本作ではちゃんと一方にヒゲを生やさせて、区別しやすいようになっております。
で、エド・ハリスが何やらクセのある保安官で、ヴィゴ・モーテンセンがその相棒、というワケですが、口下手な二人(特にエド・ハリス)の二人の間の独特の距離感、みたいなものが、映画の基調となっているんですね。それを言うなら、敵役であるジェレミー・アイアンズとの間にすらも、単なる敵味方ではない独特の距離感があって。
そんな中で、レネー・ゼルウィガーだけが、距離感を図りがたい変則的な存在となって、物語をかき回す。
ラスト、決闘そのものがクライマックスなのではなく、主人公2人の関係の微妙な変化にこそ、物語の頂点があり、だから、まあ、正直、地味なのですが(笑)、ユニークな作品でした。