10.観始めてすぐに驚愕。まるでファンタジーではないか。ロケーションの見事さ、役者たちの汚さ、建築物や調度品や機関車などの不思議な異世界感。私の中では本作は「ロードオブザリング」や「スターウォーズ」と同じカテゴリーに入る。特筆すべきは音楽の素晴らしさ。こんなしつこくクドイ音楽の付け方は、現代の映画ではもうできないのではないかな。他のレビューさんのコメントを読むと、冗長と感じられている方が多いようだが、私は本作の世界観に魅了されてしまったので、3時間近い長尺でもあっという間に感じた。一つだけ惜しかったのは、私の目にはヘンリーフォンダが極悪人には見えなかった。上品さが透けて見えてしまうというか。可能なら劇場でもういっぺん観たいな。 【すらりん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2024-11-06 22:23:05) (良:1票) |
9.間がたっぷりあると物語が詩情にあふれるんだな。 【michell】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2024-01-05 15:59:38) |
《改行表示》8.男の中の男チャールズ・ブロンソンを心ゆくまで堪能できる映画。 もう全体的に男の顔のアップが汗だくでこっちまで汗だくになりそう。 【おさむ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-08-21 21:58:37) (笑:1票) |
7.《ネタバレ》 “スパゲッティ・ウエスタン(アメリカではマカロニウエスタンがこう呼ばれていた)”の巨匠として名が知られるようになったセルジオ・レオーネが、ハリウッドに招かれ潤沢な予算とスター俳優を得て腕を振るった大作。でも本当にやりたかった企画は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』で、その資金稼ぎのために渋々引き受けた西部劇だそうです。元祖“三すくみ映画”監督だけあって、冗舌と言えるほどのストーリーテリングで三人の男の生きざまと死にざまを暑苦しく見せてくれます。 まず何と言ってもヘンリー・フォンダ、彼のフィルモグラフィ中唯一(たぶん)の悪役を堂々とした演技で見せてくれて、さすが名優です。その悪役演技に感動したジェーン・フォンダが、一ファンとして父親にファンレターを捧げたそうで、複雑だった親子関係だけに感慨深いエピソードです。70年代以降のフォンダは遺作の『黄昏』まで駄作での手抜き演技で晩節を汚してますから、実質的に本作で名優のキャリアを終えたと言えるんじゃないでしょうか。でも私が最も注目すべきだと思うのはチャールズ・ブロンソンです。レオーネ映画はクローズ・アップの多用が特徴ですけど、全盛期ブロンソンの魅力に改めて気づかされました。ブロンソンの顔(とくに鼻下から眉毛のあたりまで)どアップをこれだけ見せられるフィルムは他にないでしょう、最低限の表情変化でこれだけ哀愁を表現できるとは見直しました。この演技でオスカー受賞できなかったのはなんたることか!おっと、そういやノミネートすらされてませんでした(笑)。ジェイソン・ロバーズも良かったんだけど、あまりに髭面がむさ苦しかったところと、演じるシャイアンという無法者キャラが判りにくい存在だったのは難点です。ここに全盛期のクラウディナ・カルディナーレが絡むんですから、まさに“ヴィスコンティが撮った西部劇”みたいだという批評にも納得できます。願わくは、CCには脱ぎを見せて欲しかったな(おいおい)。 脚本には若きダリオ・アルジェントとベルナルド・ベルトルッチが参加しているというのも豪華です。冒頭の三人組殺し屋が駅でブロンソンを待つシークエンス、ジャック・イーラムの顔にたかる蠅を延々と追いかけるシーンは、ぜったい昆虫フリークのアルジェントが出したアイデアだと思うな。このオープニングでブロンソンに返り討ちされる殺し屋たち、実はイーストウッド、リー・バン・クリーフ、イーライ・ウォーラックの『続・夕陽のガンマン』トリオをカメオ出演させる構想があったそうです。もし実現していたら、『グラン・トリノ』の40年前にイーストウッドはスクリーン上で死を迎えていたわけです。 昨今では尺が長い映画は評価が低くなるという風潮があるのは、自分としては納得がいきません。やっぱ中身が大事なんですよ、いちばん。本作はその映像表現が冗長だという批評が目立ちますが、これだけエモいウエスタンを撮れた映画作家はレオーネしかいなかったんじゃないでしょうか。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-09-03 22:48:45) (良:1票) |
《改行表示》6.何かストーリーは説明不足で、イマイチ話が見えないままに進んでいく。でも雰囲気はアリアリで、入り込める。 出てくる役者も、演技というより「存在感」で魅せるという感じ。 で、決定的なのはブロンソン。バカボンのパパみたいな風貌なのに、カッコイイのは不思議。というかズルい。あんなオーラどうやって身に着けるんだろう。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-11-14 08:30:02) |
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5.とにかく長いので繰り返しの鑑賞は難しいが、本当に好きな映画。このどっしりとした質感とカッコよさは今の映画で出すことは不可能だろう。ラストの決闘シーンからエンディングまでの流れは何度見てもシビれさせてくれる。 【J.J.フォーラム】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-09-28 21:34:01) |
4.こんな作品があると、マカロニウエスタンの方が面白いのでは?なんて思っちゃう。ヘンリーフォンダも「荒野の決闘」より、こちらの役の方がはまってる。オープニングの緊張感から、もうこれは期待できると確信した。本場の西部劇は開拓の苦労もあるので、どうしても無からつくりだす苦労や移動する時の苦労、実際てこずったであろう先住民たちとの闘いがメインになるのかもしれない。「男」の生き様をメインに描こうと思ったら、設定だけ借りて、ヨーロッパなどのよその地域の方がかえって創りやすいのかもしれない。この映画のような「間」は、日本の時代劇の武士にもみられる一瞬の勝負にすべてをかける緊張感から生まれるのだろう。探してみると、日本の時代劇の設定だけ借りて、他の国が創っているってこともあったかもしれないですね。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-02 13:55:38) |
3.《ネタバレ》 オープニングから最後まで西部劇、正しくタイトル通り「ウエスタン」的な雰囲気、うなるような熱さ、ムンムンとする空気、どこまでも暑苦しい男だらけの世界に美しく、豊満な肉体を武器として、男を虜にする女、クラウディア・カルディナーレの存在がとにかく大きい。ヘンリー・フォンダの悪役も他ではなかなか見ることが出来ないという意味においても新鮮である。ヘンリー・フォンダに散々、罵声を浴びさせられながらも一人の女としてのまた娼婦としてのプライドを捨てないクラウディア・カルディナーレが最後、チャールズ・ブロンソンの帰りを待っていた後の二人の再会の場面、ここは余計な言葉なんて要らない。「行かなくちゃ」というチャールズ・プロンソンの問いに対し「いつか必ず帰ってきて」とただ一言だけ言う辺りの演出も下手にダラダラと長い台詞なんて言わせなくても二人の気持ちが解るというその上手さ、個人的にはマカロニ・ウエスタン系の西部劇よりももっと昔のジョン・フォード的な西部劇の方が好きだが、それでもこの映画が楽しめたのは役者の顔ぶれと見せる演出、いや、見せるというよりも魅せる演出の勝利、更に西部劇にぴたりとはまっている美しいモリコーネの音楽とがあればこそである。ところでどさくさに紛れてチャールズ・ブロンソンの真似して「俺もそろそろ行かなくちゃ」とか言いながらクラウディア・カルディーナレのお尻を触る。いや、掴むジェイソン・ロバーズには何ってことをしやがるんだ?クソー!羨ましいぞ!俺もクラウディア・カルディナーレになら例え、思い切りぶたれても彼女のお尻に触りたい。なんて思った野郎は私と同じです。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-06-26 11:38:59) |
2.《ネタバレ》 ○3時間近い上映時間なのに、時間を忘れさせてくれる傑作西部劇。間の持たせ方、とにかく雰囲気が良い。もちろんのことE・モリコーネの音楽も良い。○ゆったりとした流れの中、徐々に分かってくるストーリーもなかなか面白い。○C・ブロンソン、H・フォンダ、C・カルディナーレ、J・ロバーズと主要キャストが素晴らしい。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-17 11:36:09) |
1.これだけ延々と引っ張りながら、終始緊張感を維持しっぱなしなのが凄い。例えば一瞬表れる全景シーンで、贅沢にエキストラや大道具を使いまくっていたりするのだが、それを調子に乗って全開したりはしない。大半のシーンでは、そのテンションを役者の内面にじわっと封じ込めている。つまり、それだけとてつもない表現意欲があるということ。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-11 02:06:11) |