《改行表示》12.《ネタバレ》 旧三部作やファーストジェネレーションまでがこのシリーズのピークで、かっこいいX-MENを観たいだけなら、この作品はやめといたほうがいいです。しかし過酷な運命を背負わされた孤高の人、ジェームス・ハウレット通称ウルヴァリンの末路を見届けない訳にはいかないのです。見るには相当の覚悟がいるのです。 この時間軸では、またもや辛い役回りの彼は、最後のジェダイならぬ最後のミュータントみたいな存在で、不老不死と思われていた彼でもやっぱり老いて、追われています。一緒に暮らすプロフェッサーはアルツハイマーで、地球上で最も危険な脳を自分で制御できないありさま。ミュータントあるあるみたいで、リアリティを感じます。子供にそんな事さすなよという目を覆いたくなるシーンが辛いけど、映画でほとんど描かれなかった少年期を間接的に見ているようにも思えます。不死身で生き続けることに疲れいつかは自ら命を絶とうとしていたウルヴァリンは、自分のクローンによって殺される。常に孤独と戦ってきて、その最期に初めて、親子の愛情という普通の人間が抱くごく当たり前の感情を知ることになる。「ああ、こういう感じか」と。温かいけどものすごく悲しい、ウルヴァリンの生きざまそのもののような作品になってました。 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-07-23 17:39:44) |
《改行表示》11.ウルヴァリンも年老いたならプロフェッサーも年老いて、いわゆる「老老介護」みたいなオハナシですな。切ないですな。ウルヴァリンの掛けているメガネはローガン鏡。なんちゃって。 そのくたびれ果てたみたいなウルヴァリンも、いったん暴れはじめると、どえらい凶暴性を示す。本作の残酷描写が、彼のやぶれかぶれな感じを一層引き立てます。 で、彼は今回、自分の分身ともいうべき2人の存在と出会う。一人は自分と同様の特殊能力を持つ少女。過去の自分、と言ってもいいかもしれないけれどむしろ、未来を感じさせる存在。もう一人は悪の手先として殺人マシーンと化した自分自身のクローン。こちらはまさに彼が引きずり続けている自分の暗い過去そのものと言ってもいいかも知れない。で、この3人がそれぞれ、凄まじい戦いを繰り広げるワケですが、この見事なアクションがみどころ。3人ともガンバってます、ってったって、うち2人はヒュー・ジャックマンですから、これはもう2人分のギャラいただかないと。ってなくらい、スゴイんです。特に、ドーピング注射(?)かましてからの、老骨に鞭打ち肉体の限界を超えて駆け回る姿には、非常に心打たれるものがあります(まあヒュー・ジャックマン自身がそこまでの歳ではないんですが、映画前半との対照、という意味で)。 しかし、本作で一番印象に残った(いい味出してたのは)、あの途中で知り合う家族だと思ったのですが、どうでしょうか。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-03-16 03:06:53) |
10.《ネタバレ》 年老いたXメンの現代の西部劇。ローガンの最後、そして娘への伝承劇が泣ける。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 8点(2019-01-01 11:57:44) |
9.《ネタバレ》 ヒュー・ジャックマンのローガンはこれにて見納め。2000年公開の一作目から17年に渡り演じてきた重みを感じた。同じくパトリック・スチュワートのチャールズもこの映画で最期を迎える。別の俳優(ジェームズ・マカヴォイ)ではあるが、若い頃の活躍も記憶に新しい。単発映画には無い、シリーズものだからこその強みを存分に発揮。また、ローラを守る戦いの果てに、遺伝子の繋がりに留まらない真の親子になる物語も美しい。最後はやっぱり殺しまくるんかい!…とのツッコミを入れつつも、人気キャラクターの最後にふさわしい作品だった思う。面白かった。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-04-12 21:18:59) |
8.プロフェッサーがヨボヨボなのが悲しかった。ローガンの落ちぶれ方が悲しかった。「老いる」というテーマの映画に敏感な今日この頃。 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-03-25 10:16:05) |
7.《ネタバレ》 やっぱりあれですかね、マグニートもどこかで同じように老後の生活を送っていて、ミスティークあたりが介護してたりするんでしょうかね。「ほら、おじいちゃん、また釘がくっついてるよ」みたいな(笑)。 【ぶらきたーぼ】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-11-08 13:56:09) (笑:1票) |
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6.《ネタバレ》 大人のミュータントがほぼ3人しか出てこないし、先行き暗い展開に見ていてまんじりとしない気持ちでした。チャールズファンとしては、もう少し死に際を目立たせたかったですね。パトリックスチュワートもヒュージャックマンも元気な姿を見ないと、このまま役者人生終わっちゃうんじゃないかと思いましたw。 【Banjojo】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-11-08 00:18:15) |
《改行表示》5.《ネタバレ》 子供に夢を与えるマーベルのコミック、そしてそれを題材にした映画達。 本作がR指定であることは、残酷な描写云々が所以ではなく、ウルヴァリンやプロフェッサーXの生き様を生々しく大人に伝えたかったから所以なんじゃなかろうか。 「もう戦わなくていい」とウルヴァリンが命を賭して逃がした子供たちが、全年齢向け映画の中で躍動してくれないかなぁ~とちょっとだけ期待している。 【ババロン】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-07-04 12:45:18) |
4.《ネタバレ》 これは確かに凄い。ヒュー・ジャックマンがR指定にこだわったのも納得だ。個人的にはチャールズを失った後のローガンの壊れっぷりが痛々しくて見てられなかった。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-11 16:33:24) |
《改行表示》3.《ネタバレ》 一体世界はどうなっちゃったの? これまでのX-MENの戦いの意味はなんだったの?っていうのはあるんですけど、でもメタものによくあるような、逆にふざけた感じになっちゃう血と暴力ではなくて、真正面から堂々と血と暴力によって英雄とは何かを描いた作品でした。 暴力の世界に足を踏み入れ、血で手を汚した人間がそこから逃れる事はできない、ならばどう生き、どう死ぬのか。その葛藤、足掻きがローガンもしくはウルヴァリンという孤独なキャラクターを通して描かれます。 主人公が特殊な能力を持ったアメコミキャラである事を除けば実は定番な物語ではあるのですが、自分の過去を象徴する少女ローラ(人間性を獲得する以前の存在)と、自分の化け物としての姿を象徴するX-24(人間性を獲得しなかった結果としての存在)によって、深い物語になっていると思います。自分の影としてのX-24が優しき人々もチャールズも殺してゆく、ならばローラが光となるべく希望を託す、そのために残されたわずかな生命を燃やして英雄となるローガン。地球の危機とか、悪の支配とかではなくて、一人の男の生きざまだけに収束してゆく物語。ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンの集大成。 ただ、そんなローガンが命を賭してローラ達に与えられた希望が、不服従のための逃避であったのは今この時代の要求だと考えると心は重く。もちろんトランプ政権が成立する以前に製作されていた筈ですが、映画のスタートからラストシーンまで、そこに確かな未来への希望を見出すのが困難なのは、やはり暗い気持ちにならざるを得ないのでした。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-06 21:00:20) (良:1票) |
《改行表示》2.《ネタバレ》 アメコミ界屈指の骨太な傑作が爆誕。あのウルヴァリンが、プロフェッサーXが驚く程衰え、観ているこっちが痛々しい。 思えば前作SAMURAIで「君は死を望んでいる」という余計すぎるお世話により能力を奪われ殺されかけたローガンだが、実は的をえており本作の彼は自らの死に場所を見失った悲しき老人となっていた。武士道を重んじるキャラクター故に、誇り高き死に際を迎え損ねたこの男は無様でも生き続けなければならない業(ごう)に苦しみ、無気力になってしまったのだろう。ローガンとチャールズが背負った重荷も敢えて直接語らず、ふたりの表情、目だけで十二分に表現しきれており、まんまと感情移入してしまった。ここは近年のアメコミ映画の中でもグンバツの名シーンであり、爆涙ポイントである。そんな中現れたローラという希望。彼女のために全身全霊で最期の生を振り絞る男達のドラマに心が震えない人がいればきっと異常だ。精神鑑定をオススメする。 アメコミ映画として燃える展開もガッチリ抑えており、ラストのドーピング薬物ガンギメからのバーサーカーモードはR指定のバイオレンス描写も手伝い大興奮で、「いいぞ!やれぇ!ブッコロせぇ!」と心の中で野蛮な雄叫びをあげてしまった。 それもこれも全て本作で最後のウルヴァリンとなるヒュー・ジャックマンの並々ならぬ意気込みのおかげ。思えば身長の高さで心配させた一作目からこの最終作までただの1度も手を抜かず、全力で120%期待に応え続けてくれた。シリーズの中には決して誉められたものではない残念な作品もあったが、ヒューに対する悪評は聞いたことがないし、降板せずに演じ続けてくれるだけに留まらず毎回記録更新するバルキーな肉体に仕上げてくるプロ根性には脱帽、最敬礼、いや土下寝でも足りず地面に頭を突っ込んで三点倒立したい。彼にとってもそれだけ重要な役であり、今回もまた完璧なボディビルドに加えて素晴らしい演技でも魅せてくれた。更には作品の完成度を上げるためにギャラを下げてまでR指定を勝ち取ったなんてエピソードを聞いてしまっては好感度ブチアゲ、永久高止まりで見ず知らずの人にも「この方マジ最高なんすよ」と教えて回りたい。ありがとう、ヒュー・ジャックマン!そしてお疲れさま、R.I.Pウルヴァリン! 【けんじマン】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-05 20:21:01) |
1.「X-MEN」シリーズのファンとしての意見なので、点数は甘目かもしれませんが、まさかこんなドラマを見せられるとは思いませんでした。ミュータントとしてではなく、人間として1人の男を捉えた映画になっていました。だからタイトルが「ローガン」なんですね。身寄りのない老いた男の物語として、とても良く出来ていると思います。ヒュー・ジャックマンはすごいです。彼なしには、ここまでシリーズは続かなかったでしょうし、しかも天職のように思えます。本作での演技はすごいです、上手いではなく。全身全霊を傾けて取り組んだことが、スクリーンから伝わってきます。これが最後だと思うと、寂しい限りです。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-01 17:51:07) (良:1票) |