《改行表示》6.《ネタバレ》 「周囲の人間が違うものと入れ替わっている」という侵略SFの元祖でしょうか。日常に根を下ろしたSFという点では、眉村卓や光瀬龍などの学園ジュブナイルにも影響を与えているように思えます。元祖なので話の展開もオーソドックスですが、そのためか安定感があります。最後がちょっと弱いのですが、これも時代的に致し方ないところでしょうか。 共産主義批判というのも、時代がうかがえて興味深いです。ただ、ナントカ主義を離れても、「顔は知っているが何を考えているのかわからない」ということを考えれば、現代的な側面も持っていると思います。そういうところをSFではなく現実的に描くと、『サイコ』のような話になるのでしょう。何度もリメイクされているのも納得です。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-01-05 19:45:57) |
5.《ネタバレ》 一見地味だが、テーマは現代にも通じるし、今尚、焼き直されている。隣人不信・人間不信。異星人侵略。面白い。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 8点(2019-01-19 18:26:55) |
4.《ネタバレ》 現代の感覚からではSF映画としてはプロットなどに突っ込みどころ満載ですけど、ポリティカル・スリラーという視点で観るとこれほど不安心をかきたててくれる映画は滅多にないと思います。また何度もリメイクされているし、何よりこの映画のフォロワーとして位置付けられる作品に至っては数知れずで、映画史に残るB級映画の金字塔です。 全体主義体制・共産主義社会の恐ろしさを描いた文学作品としてはオーウェルの『1984』が有名ですが、こんな低予算のB級SFでも匹敵するような影響を与えることができたというところが映画の面白いところです。劇中で乗っ取られた者とそうでない者との会話は、もう暗喩にすらなっていなくて当時の全米に蔓延していた共産主義アレルギーをストレートにセリフにしているかのようです。低予算にしてはカメラワークが実にシャープなのも見どころの一つです。たとえば町の広場にさやを受け取るために住民が集まっているシーン、診療所の二階から広場を見下ろす固定された視点で見せますが、ロングスパンで見せられるその風景にはゾクゾクさせられるような恐怖を感じてしまいます。また夜の映像が鮮明でメリハリがあり、夜間シーンになると何が映ってるかわからなくなる最近のヘボ監督たちは見習ってほしいです。 ラストのハッピーエンド(?)だけは夢オチ並みに鼻白まされますけど、ここは50年代の映画ということで許してやってください。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-08-18 22:08:46) (良:1票) |
3.何が飛び出してくるか解らない、荒れたモノクロ映像が却って恐怖感を倍増させてますよね。発端から一気に畳みかけてくるようなテンポの良さも凄いと思う。 |
2. ジャック・フィニィの原作(「盗まれた街」)からして秀逸。その後、フィリップ・カウフマンとアベル・フェラーラが各々リメイクしているが、矢張りオリジナルであるドン・シーゲル版が演出に畳みかけるパンチ力があり最も優秀だと個人的には思っている。”睡眠”という人間にとって避けられない瞬間を狙って侵略(スナッチ)してくるイヤラシさは或る意味コワイ~!! ラストがチト甘い、という声もあるだろうが、当時の時代背景を思えば一応のハッピー・エンドは言わば”お約束”というヤツ。シーゲル自身も(後の「ダーティハリー」等を思えば)絶対に不本意だったに違いない。よってオリジンに敬意を表し8点。 【へちょちょ】さん 8点(2002-12-27 12:22:05) |
1.主人公の語りから始まるオープニングはいいですね。次第に侵食されていく町に逃げるしか手段のなくなってく主人公にハラハラとされられます。後半で一緒に逃げた彼女が結局スナッチされてしまうのは哀しい。変なさやエンドウとか侵略の規模が小さいこととか突っ込むところはたくさん有りますが、何度みても面白いものは面白い! 【さかQ】さん 8点(2001-10-24 01:46:39) |